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秋のヘッドフォン祭 2016 第3回

高級HPAで、ヘッドフォンからハイレゾの情報量を引き出せ

2016年10月30日 12時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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ベストセラーモデル「FiiO E12A」の後継機「A5」が登場!

 FiiOはオヤイデ電気が輸入代理店になっている中国のオーディオブランドである。主に北米、ヨーロッパ、アジアなど合わせて60ヵ国以上に販売されている。ポータブルハイレゾプレーヤー、ポータブルアンプなどを製造しており、キレのいい音とハイコスパなことから国内にも多くのファンが存在する。最新モデルの「X7」はアンプ部をモジュラー化することで、バランス駆動やハイパワーアンプに交換できるユニークな方式を採用している。

ボディはチタンカラーのサンドブラストで、素材には薄手のアルミ合金が使われレいる。サイズは幅65.5×高さ14.5×奥行き124mm、168g。

 スリムで解像度の高いハイパワーポータブルヘッドフォンアンプ「E12A」は、オペアンプに新日本無線のMUSES02とバッファー用のLME49600のペアを採用。180分充電で連続駆動時間約20時間以上を誇った。

 今回参考展示されたのは、ハイパワーモデルだった「E12」とIEM専用設計だった「E12A」のいいとこ取りをした「A5」である。出力600mW(16Ω)、最大出力電圧19Vp-p、連続駆動時間13時間、重さ168gとなった。オペアンプは「12A」を引き継ぎMUSES02とLME49600のペアを採用した。「E12/12A」が生産完了となってから後続機を望む声があったが、ようやくそれが果たされることになった。

純粋なアナログアンプなので入力はφ3.5mmステレオミニジャックを装備。ゲイン切り替えとバスブースト機能がある。

 発売時期や価格は未定だが、試聴は可能で解像度が高く粒立ちのハッキリした音でハイレゾ音源向きに感じられた。

マス工房が開発中の「model405」「model406」を開発中

 マス工房はプロ用のマイクロフォンとへドッフォンアンプを作る日本のメーカーである。そのマイクはNHKを始め民放各局で使われているという。ラジオ放送、CD制作現場でも活躍中だ。

 この色付けのない音に魅了された海外のオーディオマニアからAKシリーズで使えるバランス対応のモバイル用モデルの開発依頼があり、単3電池6本で駆動するポータブルヘッドフォンアンプ「model404」が製品化された。

ポータブルアンプの最新モデル、マス工房「model404」。単3電池6本でbeyerdynamic「T1 2nd Generation」やSENNHEISER「HD800」などの低能率ヘッドフォンをしっかりドライブする能力を持つ。鮮明で解像度の高い音だ。直販価格17万2800円+送料1500円。

 完全バランス駆動アンプで入力はφ2.5mmまたはφ3.5mmの4ピン端子から選択、出力はXLRの4ピンとφ2.5mmまたはφ3.5mmの4ピン端子を選択できる。AKシリーズと合わせて使うためφ2.5mm端子が人気だ。アンバランス入力と出力もあり、スイッチで切り換える。受注生産なので使用するヘッドフォンまたはイヤフォンに合わせたゲイン調整にも対応する。また、Micro-USB端子による給電にも対応する。

「model405」と「model406」の外形サンプル。実は中身も入っているようで片手で持ち上がらないほど重かった。フロントパネルはシンプルなアルミのヘアライン仕上げ。

「model405」のリアパネルにはユニットがズラリと並ぶ。全部入れるとアナログプレーヤー対応のDACプリということになる。「model406」は潔くバランス入力が1系統あるのみだ。ヒューズが250V/15Aというのがスゴイ。

 同社が現在開発中なのがフラッグシップモデルのバランス駆動プリアンプとパワーアンプだ。パワーアンプは左右独立電源でボリュームなし、+4dBm専用を予定。どちらもスピーカーが駆動できるほど超強力な電源を載せるそうだ。

 プリアンプはプロ機材で使われるユニット方式を採用して、RCA(アンバランス)、XLR(バランス)、デジタル入力、RCA(PHONO)の中から必要な最大7ユニットを選んで搭載できる。完成は2017年後半で、年間製造数は10~15台、予定価格はアナログ入出力各1で約80万円、最大構成で180万円。パワーアンプは約80万円を予定。次回、どこかで展示するときは音の出せる試作機を用意したいそうだ。

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