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電動アシストでもスポーツ! ヤマハの新型電動クロスバイク「YPJ-C」を試す!

2016年09月11日 12時00分更新

文● 荻窪 圭 編集●ASCII.jp

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 YAMAHAが新型YPJの発表・試乗会を開催したので行ってきたのである。YPJを簡単にいえば「電動アシスト付スポーツ自転車」。「スポーティ」や「スポーツタイプ」や「スポーツ風」じゃなくて、「スポーツ自転車」である。ここ大事。

 気持ちよく速く遠くまで走れるスポーツ自転車と、電動アシスト機構の「おいしいところ」だけが融合した自転車なのだ。

YPJシリーズ第二弾はクロスバイクの「YPJ-C」だった

 第1弾は11ヵ月前に発表された「YPJ-R」(関連記事)。中級クラスのロードバイクと電動アシストが融合した、斬新な自転車だった。第2弾はどんなものになるのか。

 ワクワクしつつ、調布市飛田給にある「味の素スタジアム」を訪れたのである。

味の素スタジアムで行なわれた発表会

 なぜ味の素スタジアムなのかというと、外周をぐるっと囲んだコンコースを試乗会で使うからだ。

第2弾はクロスバイクのYPJ-Cだった

 ここで軽くおさらいしておこう。だいたい自転車って、漕ぎ出し(よっこらしょ)→平地(ひゅーひゅー快適)→上り坂(ぜぃぜぃ)→下り坂(ぴゅー)→停止(きゅっ)の繰り返しである。

 一般的な電動アシスト自転車はこの「よっこらしょ」と「ぜぃぜぃ」がなくなるが、電動アシストユニットによる重量増も伴って、平地での快適さに欠ける。というか、アシストが切れたとたんに苦痛がやってくる。

 YPJは漕ぎ出しや上り坂でアシストしつつ、アシストが切れた平地での快適さも保とうという、野心的なプロダクトなのだ。

発表会会場に入るといきなりあらわれたYPJ-C。歴代YPJ(試作車含む)と一緒に展示されていた

 その第1弾、ロードバイクを電動アシスト化した「YPJ-R」で電動アシストの可能性を大きく広げ、第2弾のクロスバイクタイプ「YPJ-C」で、よりカジュアルな自転車好きの層にアピールしようというのである。

 ヤマハによるとコンセプトは「楽する乗り物=PAS から 楽しむ乗り物=YPJ」になった。

最後の「?」が気になるが(流れ的に、MTB版のYPJが将来登場すると思われる)、今回のYPJ-CがYPJシリーズの中核であるのがわかる

 今までの電動アシスト自転車は、実用車をより楽に走れるようにしたもの。YPJは走りを楽しむ、つまり趣味やレジャーの一環として楽しむために電動アシストを取り入れた自転車というわけだ。

ステージに置かれたYPJ-CとYPJ-Cの概要。この「ターゲット」はまさにその通りかと思う

 ざっくりいえば、ロードバイクは「自転車で走ること」自体を楽しむものだが、クロスバイクは「自転車での遠出」を楽しむものと思っていい。

 ターゲットは「よく走る自転車が欲しいけど、ロードバイクを買うほど本格的にやりたいわけじゃない」人なのだが、2番目に書いてある電動アシストからのステップアップ層ってかなり狙い目なんじゃないかと思う。電動アシスト自転車って楽だけど、ちょっとスピードを出そうと思うと急につらくなる。でも、一度あれを味わっちゃうと普通のスポーツ車で坂を上る気になれない。

 そういう人は「YPJ-C一択」って感じではないか。こちらはYPJ-Rと比較しつつYPJ-Cの違いを紹介する。

YPJ-RとYPJ-Cの違い。スポーツ車としての走りやシルエットは保ちつつ、とっつきやすくした感じ。アップライトポジションといっても実用車に比べれば十分前傾だし、タイヤ幅アップといっても実用車と比べれば細い

 フレームデザインはYPJ-Rを継承しつつカラーリングはシンプルで、街乗りクロスバイクとしてもカッコいいし、タイヤも700×28cとロードバイクよりは太めだけど一般的な自転車よりは細くて快適という、街乗りに最適なもの。ギア比もYPJ-Rより幅広く変えられるようになって、上り坂でより有利になっている。

 メインコンポはロードバイク用ではあるが、エントリー向けのシマノのSORA。で、大事なのは価格。

YPJ-Rより低価格化され、20万円を切った。電動アシスト自転車としては高くない

 なんと、20万円を切ってきたのである。

 また、重量は約16kg。ちょっと重くなっているが、搭載する電動アシストユニットやバッテリーはYPJ-Rと同じ。ただ搭載するひとつひとつの部品がちょっと重くなった結果だ。ちなみに、一般的なクロスバイクは10~12kgくらい。一般的な電動アシスト自転車は20~25kgくらいなので、かなりいい線をいってる。

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