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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第14回

製品型番は「PDR-DR4BAY」!

お手軽なうえにアップグレードパスもばっちりなDrobo(無印)

2016年07月27日 11時00分更新

文● 飯岡真志 編集 ●金子/ASCII.jp

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アップグレードしたくなったらDrobo Migration!

 ほとんどのユーザーにとって、Drobo(無印)の転送速度や最大容量などのスペックは十分なものだ。前回説明したように、とりあえずHDD 2台を搭載した状態から使い始めて、空き容量が足りなくなってきたらHDDを追加したり、小容量のHDDを大容量のHDDに交換したりして、長く使い続けられると思う。だが、長く使ううちに、より大量のデータを扱うようになり、より高い転送性能が必要になるかもしれない。そういう場合は、たとえばDrobo 5Dを新たに購入することになるだろう。

 というと「どうせなら長く使いたいから、最初からDrobo 5D買ったほうがよくね? あーでもそうすると、やっぱり初期投資がかさむよね」みたいなことを考えるかもしれない。これは、Drobo「以外」の製品ではその通りなのだ。

 たとえば、3.5インチHDDを2台搭載できる外付けストレージを使っていて、容量が足りなくなってきたために3.5インチHDDを4台搭載できるストレージを追加で購入したとしよう。この場合、最初の2台のHDDはそのままでは新しいストレージで使うことはできず、フォーマットしなおして、新品のHDDとして使うことになる。元々のデータを保存しておきたければ、とりあえず新しいストレージ用に別途HDDを4台買わねばならない。

 一般に、外付けストレージ、NAS(Network Attached Storage)型のストレージのどちらも、記録内容を保持したままHDDを使い回すことはできない。たとえ、同じベンダーの製品間であってもだ。これは、HDDとデータをやり取りするコントローラーが異なっていれば、HDD上のデータをどのように認識し、扱うかが異なるからだ。

 「え? でもWindowsマシンのHDDは、別のWindowsマシンにつないでも読めるよね?」と思った方は、池上彰さんから「良い疑問ですね」と言ってもらえるだろう(?)。Windows(MacやLinuxも基本は同じ)マシンの場合は、上述のコントローラーは「チップセット」に含まれていたり、最近のSoC(System on Chip)だとCPUに統合されていたりするのだが、それぞれの製品に対応した「デバイスドライバー」というソフトウェアが用意されており、ハードウェアの差異を吸収してくれる。

 だから、古いパソコンで使ってたHDDを、新しいパソコンに接続しても、問題なく読めるわけだ。一方、ストレージ機器のような製品の場合、その機器に搭載されているコントローラー以外のデバイスドライバーまで用意することもないため、HDDの使い回しはできないということになる。

 Droboと関係なさそうなことを長々と書いてきたが、DroboシリーズにはDrobo Migrationという仕組みがあり、データを保持したままDrobo間でHDDを移行できるのだ。もちろんすべてのDrobo間で自由に、というわけにはいかないが、ざっくり言うと

・DAS型同士、NAS型同士
・より古いモデルからより新しいモデルへ
・ドライブベイの数は同じ、またはより多い

場合にDrobo Migrationが利用できると思っておけばよいだろう。詳細については、日本国内の代理店であるプリンストンが用意している「Drobo Migration設定方法」を参照してほしい。


 

(次ページ、「Drobo(無印)はDrobo 5Dに!」に続く)

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