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業界人の《ことば》から 第203回

ソニーAIやロボットで本気出す、20年ぶり営業利益5000億円へ

2016年07月05日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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ついにロボティクスに本腰入れる

 平井社長は「高収益企業への変革とともに、新しい事業の創造を目指す。2018年度以降も、ソニーが新たな感動の改革者であり続けるための布石も打っていく」と語り、新規事業創出が重要なテーマであることを示す。

 そして「持続的利益成長を実現するには、新たな事業やビジネスモデルの創造が不可欠。エレクトロニクス領域において、新たな事業機会を創出する取り組みを加速すべき時が来た」とも語る。

 これまでにもSAP(Seed Acceleration Program)やLife Space UXなど、新規事業開拓に向けた取り組みは重視してきたが、今後はソニーが持つエレクトロニクスやセンサーなどに、AI、ロボティクス、通信などを組み合わせることで、住空間、都市空間、生活空間などにも展開していく姿勢をみせた。

 とくに強調したのはロボティクスである。

盛り上がりを見せる分野への取り組みを見せる

 ソニーは2016年4月にロボティクスの事業化に向けた新たな組織を立ち上げたほか、米人工知能ベンチャーのCogitai(コジタイ)に出資。ロボット事業への本格参入に向けた準備を進めていることを明かす。

 「ロボットのなかには心のつながりをもち、育てる喜び、愛情の対象となるものも含まれる」と語り、かつてソニーが製品化したロボット犬「AIBO」のような役割を持ったロボット開発も視野に入れていることを示す。

2005年に生産が終了したAIBO

 さらに「ロボット事業は将来的には物流工程や製造工程など、広範な展開を行なう。ここはソニーの強みを生かせる領域」だとする。

 いずれにせよ、これまでのソニーの枠には留まらない新たな事業創出にも積極的に乗り出す考えを、これから重視していくようだ。

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