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マイクロソフト・トゥディ 第194回

攻めるマイクロソフト、XamarinでOSSコミュニティとの連携強化を目指す

2016年06月03日 10時00分更新

文● 大河原克行、編集●ハイサイ比嘉

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Xamarinの強みは、すでに実績があること

 そしてXamarinの強みは、その機能の高さとともに、開発者やエンタープライズ企業から高い評価を得ているソフトウェアであるという点だ。シーメンスや3M、ハネウェル、コカ・コーラなどの世界的な大手企業が、Xamarinを活用したネイティブモバイルアプリを開発。業務の効率化などにおいて、成果をあげている。

シーメンスや3M、ハネウェル、コカ・コーラなどの世界的な大手企業が、Xamarinを活用したネイティブモバイルアプリを開発

 日本においても、三井住友銀行がXamarinを活用した例がある。これはマイクロソフトによる買収前から、Xamarinを活用した例のひとつだ。住宅ローン事前審査アプリ「スピードアンサー15」においてXamarinを活用し、WindowsおよびiOSを搭載したモバイルデバイスで利用できるようにした。

日本においても、三井住友銀行がXamarinを活用した例がある。住宅ローン事前審査アプリ「スピードアンサー15」においてXamarinを活用し、WindowsおよびiOSを搭載したモバイルデバイスで利用できるようにした

 スピードアンサー15は、渉外担当者や提携不動産店舗に設置されたタブレット端末から住宅ローンの申し込みを行なう際に、これまでは数日かかっていた審査の回答を迅速化。自動審査により、土日を含めて約15分で回答できるというものだ。タブレット端末のカメラ機能を使い、運転免許証や名刺の住所、氏名を読み取ることで簡単に申し込めるという。

Xamarinをモバイルファースト戦略の重要な柱のひとつに位置づけ

 マイクロソフトでは、今後Xamarinをモバイルファースト戦略の重要な柱のひとつに位置づける考えであり、これにあわせてデベロッパーとの関係強化を図っていく考えだ。

 米マイクロソフトのグッゲンハイマー氏は、「Xamarinについては、デベロッパーからの積極的な意見に意見を聞きながら、フィードバックをしていく。それに加えて、オープンソースコミュニティとの連携も強化していくことになる」と語る。

 Xamarinによって、マイクロソフトのモバイルファースト戦略が加速するのは間違いなさそうだ。


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