電力自由化の新規参入会社紹介の9社目は、主に関西地方で通信サービスを行なっているケイ・オプティコムの電気プラン「eo電気」。個人向けサービスとしては、光ファイバー網を使ったプロバイダーサービス、光電話、格安スマホの「mineo」、そしてケーブルテレビが見られるeo光というサービスを運営している。それに加え、新たに電力供給が開始される。
この「eo電気」の契約を行なうにはeo光に入会している必要があり、さらに関西地方のみという制約があるが、阪神タイガースとのコラボなどユニークなサービスとなっている。それではケイ・オプティコムの電力サービスを紹介しよう。
電力供給は関西電力が担当
ケイ・オプティコムが提供する電気は、関西電力がその供給を担当するため、その質などはこれまでと変わることはない。このため、この「eo電気」が提供されるエリアは関西電力が電気を供給する地域である2府4県と福井県の一部となっている。
料金は、従量部分の単価固定でわかりやすい設定
「eo電気」の料金は基本料金に使用量に応じた従量部分が加わる形となっている。電気料金はどこの地域でも使用量に応じて段階別や利用時間別に単価が設定されているが、「eo電気」では使用量・時間に関わらず、単一の単価が設定されている。
関西電力の料金は従量電灯Aプランの場合、15kWhまでの373.73円に加え、1kWhあたり120kWhまでが22.83円、300kWhまでが29.26円、300kWhを超える分は33.32円という単価が設定されていて、それらを合計した金額となる。
「eo電気」では基本料金1296円に使用量に応じて1kWhあたり25.92円と設定されている。たとえば月間300kWhの電気を使ったとして、1296円+25.92円×400kWh=1万1664円となる。単価としては120kWhを超えないと関西電力よりも安くならないが、通常の家庭の平均的な使用量は400kWh/月を超えているので単価が安い恩恵には預かれるだろう。しかし、基本料金が高いので、使用量によっては総額は安くならない可能性もある。自分の使用量を把握して、きちんとシミュレーションを行なうべきだ。
なお、現在、「eo電気スタート割」というキャンペーンを行なっており、この期間に「eo電気」の契約をすると基本料金が最大12ヵ月無料となる。契約・解約の手数料なども無料なので試しに契約してみるということもできる。
また、公式サイトでは、チャットを使って質問することができる仕組みがある。電話による問い合わせではなかなかつながらずに待たされることがあるが、こちらのチャットでは、待っている人数にもよるがわりとすぐつながり、その場で質問ができるので便利だ。
阪神タイガースとのコラボで、イベントや試合のチケットが当たる
「eo電気」は阪神タイガースとコラボを行なっており、試合前イベントや観戦チケット・グッズなどのプレゼントが行なわれている。タイガースファンにはうれしいサービスだ。
「eo電気」では、電気の使用量によってお得にならないケースも出てくるので、シミュレーションをきちんと行なおう。関西地域で、タイガースファンであれば、一度検討してみるのもいいだろう。
次回は、アイ・グリッド・ソリューションズの電気サービス「スマ電」について解説する。