Botを開発者向けカンファレンス「Build 2016」紹介
マイクロソフトが披露した近い未来、ピザの注文を受ける機械学習Bot
2016年04月06日 09時00分更新
Windows 10の最新情報を常にウォッチしている探偵・ヤナギヤが、Windows 10にまつわるギモンに答える本連載。
基本技から裏技・神技、最新ビルドのInsider Previewの情報まで、ドド~ンと紹介します。
監視報告
マイクロソフトはBotの開発を推進していくようだ
マイクロソフトは今後、Bot開発に力を入れるようだ。Botはロボットの略で、自動的に与えられた処理を実行するアプリのこと。将来への投資と思う人もいるかと思うかもしれないが、Botはすでにお目見えしている。
先日、マイクロソフトが開発した人工知能を搭載した会話用のBot「Tay」が公開された。子供のような状態でスタートしたところから1日で、人種差別や陰謀論などの不穏当な投稿を連発し、公開停止に追い込まれた。この話題で注目を集めたものの、Botはこれからのビジネスで活躍すると見込まれている。
もちろん、コルタナもチャットタイプのBotだ。他のシステムと連動することで、過去の予定をチェックしたり、旅行の手配から友だちへの連絡をしたり、ピザを注文したりできる。build 2016では、Botを利用していろいろなデモを行ったが、中でもSkypeのBotを作成する「Skype Bots Platform」が面白かった。たとえば、ドミノピザの注文システムに「ピザを届けて」と言うと「どの種類がよいか」を聞いてきて、発注できるというものだ。
ピザを届けてという際、「deliver」以外にも「order」や「buy」などいろいろな言い回しを登録して、きちんと注文を認識できるようにしている。さらに、ウェブの分析データから「bring」「send」「take」「get」「give」といった単語も認識させてはどうか、という推奨機能も搭載している。
Botが認識できないときは注文センターの人に操作が切り替わるが、その際も認識できない単語が「人」なのか「場所」なのかを選択してあげるだけで、学習していける。あまりにも簡単に作っているので、近い時期にウェイターやウェイトレスの代わりに注文システムとして使えそうに感じた。スタッフ教育をしなくても、売りたいメニューをオススメし、オーダーを間違えずに通してくれるうえ、人件費がかからないのは魅力的だ。
これでズバッと解決!
Botの開発が進められ、オペレーターやウェイターなどの仕事を奪ってしまいそうに感じた。先日の「Tay」事件のようにならないように注意が必要だ
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