ソニーは2月19日、ミラーレス一眼カメラ「α6300」と、フルサイズ対応Eマウントレンズ3本を発表した。3月11日発売予定で、ボディーのみの予想実売価格は14万5000円前後。
APS-Cセンサー搭載機で最上位の「α6300」
α6300は同社APS-Cセンサー採用ミラーレス一眼の最上位に位置するモデル。従来の「α6000」の上位機種となる。
世界最多という425点の像面位相差AFを利用可能で、追従AFでは被写体に対してα6000よりも約7.5倍の密度でAF枠を集中配置できる。
また、マウントアダプターを介してのAマウントレンズ(α一眼レフ用)装着時、従来機はコントラストAFのみ利用可能だったが、α6300では位相差AFも使えるようになった。
AFも合焦速度0.05秒と高速化されており、同社によれば世界最速とのこと。連写速度は秒間最大11コマと、こちらも高速化されている。
なお、画像処理エンジンは従来通り「BIONS X」を採用するが、処理を最適化したことで高速化を実現したという。
連写時のライブビュー表示は、従来の撮影画像プレビューに加え、光学ファインダーのようにシャッターボタンを押した直後の映像を表示し、その後ブラックアウトする方式も選択可能。実際の被写体の動きとタイムラグのない映像を確認できる。なお、この際の秒間最大連写速度は8コマとなる。
また、有機ELパネル採用のEVFは120fpsの表示に対応。映像をなめらかに表示できる。
撮像素子は有効2420万画素のCMOSセンサーを採用。従来モデルより微妙に画素数は減っているが、配線層に銅を採用する新センサーとなる。銅を使用することで配線層が薄くなり、フォトダイオードも拡大。集光効率が向上している。
さらに、銅を採用することで読み出し速度が高速化され、全画素読み出し(6K相当)の4K動画記録や120fpsのハイスピード撮影を可能とした。
レンズキットは「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」が付属するズームレンズキット(予想実売価格 16万円前後)を用意。3月11日に発売する。
レンズの新ブランド「G MASTER」を立ち上げ
同社はレンズの新ブランド「G MASTER」を立ち上げ、3本のレンズを発表。G MASTERは従来の「G」レンズの上位ブランドで、高い解像感と美しいボケを両立させるという製品だ。
新製品は、全域F2.8の標準ズームレンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」(4月発売予定、税抜きの希望小売価格は27万8000円)、11枚羽根の円形絞りを採用する単焦点レンズ「FE 85mm F1.4 GM」(4月発売予定、同22万5000円)、同じく11枚羽根の円形絞りを採用した望遠レンズ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」(6月発売予定、価格未定)となる。
いずれも、AAレンズを超える超高度非球面の「XAレンズ」を採用。レンズ表面は0.01ミクロン単位で凹凸を調整しており、検証についても50本のMTF曲線を用いたり、ゴーストやフレア、ボケ像に関するシミュレーションソフトをアップグレードさせることで品質を管理している。
記事掲載当初、写真に誤りがありました。また、モニターがタッチパネルとの記述がありましたが、タッチパネルではありません。お詫びして、訂正いたします(2016年2月19日)