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山根博士の海外モバイル通信 第280回

こだわりすぎな新興スマホメーカー「スマーティザン」の北京直営店に直撃

2016年02月18日 09時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

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無料の修理用工具やスタッフアイテムもこだわりの逸品
だんだんと製品以外にも欲しくなる……

交換カバーなどアクセサリーを全種類販売

 左側の壁の販売コーナーには背面の電池カバーを全色展示。U1の7色のカバーやデザインカバーなどは、もし日本で展開するなら同様にすべて販売してほしいもの。そして、端末も在庫のあるものはすべて販売中。実は最新モデルの「T2」はオンライン販売でも人気ですぐ売り切れてしまうそうで、この店舗でも在庫は不安定とのこと。一方、「T1」と「U1」は常に在庫があるようです。「U1」は7色のボディーカラーに合わせてパッケージの色も変えるなど凝っていますね。

T1の箱はデカかった

 ちなみに「T1」のパッケージはかなり大きくなっています。付属品が多いというわけではなく、箱を開けたとき美しく本体が見えるようなデザインにしたら箱が大きくなってしまったのかもしれません。このパッケージのサイズは「T1」が発売された当時、ネットでも大きな話題となりました。とはいえ、所有欲は満たされますが保管も大変なので後継モデルの「T2」、そして「U1」もパッケージのサイズは一般的なスマホと同等のものになっています。

お客さんが小さい小物をもらっている

 店内であれこれしている間にもお客さんが何名かやってきて端末の修理依頼をしたりしていました。そのとき、数名のお客さんが何やら小物をもらっています。一体なんだろうと見せてもらったら、これは初代モデル「T1」のバックカバーを止めているネジを外すための工具と、そのネジをしまうための小さい収納ボックス。「T1」のカバーはこの工具を使って簡単に取り外しができます。その際にネジを紛失してしまうこともあるのでネジ入れとして小さい容器も提供しているのです。どちらも「T1」の付属品ですが、無くしてしまった人には無償で提供しているとのこと。太っ腹です。

修理返送の箱もなかなかオシャレ

 さて、カウンターの奥はそのまま修理も行なうカスタマーセンターになっているとのこと。さすがに中は見せてもらえなかったのですが「これなら見てもいいですよ」と出してくれたのが修理品を返送する箱。郵便局や運送会社の箱ではなく、スマーティザンのロゴ入りの専用の箱に入れてお客さんに返送するそうです。また、端末にSIMが入っていた時は横に見える小さい封筒に入れて返送するそう。もちろんこの封筒にも「T」のロゴが入っています。

楽器入れに見えるこれは何だろう?

 「修理に出したらこんな箱に入れて送ってくれるなんていいですね」。などと、暗にこの箱がもらえないかなぁなんて話しかけたところ「北京や上海や広州などの大都市では直接お客さんのところにスタッフが訪問して修理をするサービスもしていますよ」とのこと。そして、見せてくれたのがこちらの細長いカバン。楽器を入れるケースのように見えますね。

中には修理用の工具やパーツが入っている

 「開けてみていいですか?」と開いたところ、そこには出張修理するときに使う工具一式が入っていました。修理をするマットにはもちろん「Smartisan」のネーム入り。茶色い筆入れみたいなものは工具入れ。プラスチックの箱はネジや小さいパーツ。そして、手前の「T2」の箱には基盤や液晶、カバーなど大型のパーツが入れられています。

修理するときも美しく、これがスマーティザンのモットー

 革の工具入れを開いてみると、まるで高級な文房具入れのようです。故障してしまったスマホはお客さんにとって大切なもの。それを修理するのだからきちんと対応したい、という考えでこのような修理キットをつくったのでしょう。目の前にスマーティザンのスタッフが来てくれてこれを広げて修理を始めたら、「もっと大切に使ってあげよう」とお客さんのほうも思うかもしれませんね。

スタッフパーカーも気になってきた

 そういえば、スタッフが来ているパーカーにもさりげなくロゴが入っています。ファスナーのタグの部分もよく見ると「T」のロゴ。残念ながらこのパーカーはスタッフ専用のもので非売品なのだそうですが、そう言われると欲しくなってしまいます……。

まだまだ謎の多いスマーティザン

 オシャレな修理キットやら初代モデル「T1」の大きな箱、スタッフパーカーの細かい仕上げなど、スマーティザンは「スマホをつくって売るだけ」のメーカーではないことがわかりますね。日本上陸がいつになるかはまだわかりませんが、きっと必ず何か面白いことをやってくれるに違いありません。筆者はこれからもスマーティザンの動向を追いかけていこうと思っています。

山根康宏さんのオフィシャルサイト

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