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第一弾はワークロードに応じた3モデル、「Converged System HX」シリーズ

レノボがNutanix搭載のハイパーコンバージドインフラを投入

2016年01月27日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 レノボ・ジャパンは1月26日、ニュータニックス(Nutanix)のソフトウェアを採用したハイパーコンバージドアプライアンス「Lenovo Converged System HX Series」の国内販売開始を発表した。VDI、ビッグデータ処理など、異なるワークロードに対応した3モデルをラインアップしている。

今回発表された「Lenovo Converged System HX Series」の3モデル。いずれも2Uサイズ

VDI、ビッグデータ、ヘビーI/Oなどワークロードに合わせて3モデル

 今回発表されたのは「Lenovo Converged HX3500」「同 HX5500」「同 HX7500」の3モデル。いずれも2U/2ソケット、10ギガビットEthernet対応の「System X」サーバーをベースとしているが、内蔵ストレージの構成などが異なり、それぞれに適したワークロードが提案されている。なお、いずれもメインのストレージとは別に、ハイパーバイザ起動用の2.5インチSSD×1を背面に搭載する。

 HX3500は、VDI(デスクトップ仮想化)基盤のほか、メールサーバーやファイルサーバー、Webサーバーなど一般的なワークロードの仮想化用途向けのモデル。内蔵ストレージは2.5インチHDD×6+2.5インチSSD×2の構成。

 HX5500は、3.5インチHDD×6+3.5インチSSD×2の大容量ストレージ構成で、HadoopやSplunkなどによるビッグデータ処理や、プライベートクラウド基盤などに適したモデル。

 HX7500は、2.5インチHDD×20+2.5インチSSD×4台のストレージ構成で、SAPやOracleなどのハイパフォーマンスなデータベースI/Oを必要とするワークロード向けのモデル。

「Lenovo Converged System HX Series」3モデルのスペック。緑色の部分は顧客が選択可能

 各モデルでは、搭載するプロセッサ(Xeon E5 2600シリーズ、12~36コア)やメモリ容量、Nutanixソフトウェアのエディション(Starter/Pro/Ultimate)、サブスクリプション期間(3年/5年)をそれぞれ購入時に選択できる。さらに仮想化基盤で利用するハイパーバイザも、VMware ESXiとKVMベースの独自ハイパーバイザ「Acroplis HyperVisor(AHV)」から選ぶことができる。

 各モデルの販売価格は「オープン価格」となっているが、レノボ・ジャパン システムズ・エンジニア本部の早川哲郎氏はVDIシステムの構成を例に挙げ、一般的な構成(サーバー+ストレージ専用機)における「値引き後価格くらいの価格」で「少し安く提案できる」と述べた。

構成済みアプライアンスとして提供され、管理も統合されていることから、運用管理コストまで含めるとさらに大きなコスト削減効果があると、早川氏は説明

コンバージドインフラのメリットを中小規模の企業にも提供していく

レノボ・ジャパン 執行役員専務の安田稔氏

レノボ・ジャパン システムズ・エンジニア本部の早川哲郎氏

 レノボ・ジャパン 執行役員専務の安田稔氏は、ハイパーコンバージドインフラは、同社が法人向けビジネスの中でプライオリティを置いている分野の1つだと説明。IDCによるグローバル市場予測では、2014~2020年の次世代インフラ市場(ハイパーコンバージド、コンバージド、ハイパースケール)は年平均成長率164%で成長するとされており、「レノボはこの領域でトップを取っていきたい」と意気込みを示した。

 また早川氏は、ストレージ専用機を組み込んだ従来のコンバージドインフラ製品は高額であり、ハイエンドのエンタープライズ顧客しか導入できなかった一方で、SDS(Software-Defined Storage)技術で内蔵ストレージを活用するハイパーコンバージドインフラ製品ならば、中小規模の企業や地方拠点などでも導入ができると説明。導入や管理の作業負荷が少なく、「安価でスケーラブル」なHXシリーズで、「コンバージドインフラのメリットが享受できなかった層の顧客にも、そのメリットを提供できる」と語った。

ストレージ専用機を組み込んだコンバージドインフラは、システム全体が高額になるため大規模な顧客しか導入できなかった。SDSを活用するハイパーコンバージド=HXシリーズにより、中小規模の顧客でも手が届くように

 ゲストとして登壇したニュータニックス日本法人代表マネージングディレクターの安藤秀樹氏は、Nutanixの目指すのはインビジブル=“気にしなくてよい”インフラであることを説明(関連記事)。OEMを含め、日本ではすでに150社以上の導入実績があるが「レノボとの連携で、あと2つゼロが増えるくらいの実績を」と、レノボとの協業への期待を述べた。

 なお、Nutanixのソフトウェアを搭載したアプライアンスとしては、すでにデルなどが日本市場での販売を開始している。レノボと他社との差別化ポイントについて、安田氏は「〔System Xサーバーの〕IBM時代から受け継いだパートナーがあり、販売力がある。さらに、顧客の既存システムもよく理解しており、顧客も“わかっている”ベンダーから購入するほうが安心だろう」と述べている。

ハイパーコンバージドインフラ市場で高い実績を誇るNutanixソフトウェアと、x86サーバーとして高い信頼性や顧客満足度を誇るSystem Xの組み合わせであることを強調した

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