フォトレタッチやRAW現像といえば、昔は限られたハイスペックPCにだけ許された作業だった。技術の進化によって最新&超ハイスペックPCでなくてもできる作業となり、ちょっとトリミングしたり色を調整する程度のレタッチなら、それこそCore 2世代のPCでもなんとかなる。撮影機材は新調しても、編集用PCは“時間が止まったまま”という人も少なくないのではなかろうか。
カメラが高性能化すると、データもどんどん重くなってくる。カメラの性能に合わせて、PCもパワーアップすべき! ということでオススメしたいのが、マウスコンピューター改め“mouse”の「MDV-GZ7711B」だ。
本記事で試用するのは、タワー型デスクトップ「MDV-GZ7711B」(関連記事)と基本構造は同じだが、定格4GHz動作の「Core i7-6700K」や、USB 3.0接続のカードリーダーやHDD用リムーバブルベイを追加するなど、より写真編集作業に適したモデルとなるようカスタマイズしたもの。CPUの強化は当然として、なぜカードリーダーを追加したのか? それは後で解説するとしよう。
「MDV-GZ7711B」の主なスペック | |
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CPU | Core i7-6700K (4コア/8スレッド、4.00GHz/最大4.20GHz) |
グラフィックス | GeForce GTX960(2GB) |
メモリー | 8GB(PC4-17000 DDR4、8GB×1) |
ストレージ | 1TB HDD |
チップセット | Z170 Express |
光学式ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
インターフェース | Display Port×3、DVI-I出力端子、USB 3.0端子×5、USB 2.0端子×2、マルチカードリーダー、有線LANほか |
電源 | 500W(80PLUS SILVER) |
本体サイズ | 幅190×奥行き490×高さ410mm |
重量 | およそ10.3kg |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
価格 | 14万5368円(税込) |
カメラユーザーの利便性と、コスパを両立した構成
本機の見どころのひとつは、フロント中央部分にUSB 3.0接続のメモリーカードリーダーを増設している点だ。フロントにカードリーダーが2つあるのはどうして? と思うかもしれないが、ヘッドフォン端子の隣にあるカードリーダーは内部でUSB 2.0につながっているため、データ転送速度が遅い。増設したカードリーダーはCFカードにも対応するなど、速度だけでなくカメラユーザーの利便性も考えた構成なのだ。
グラフィックスはGeForce GTX 960(VRAM 2GB)、メモリーは8GB、ストレージは1TB HDDというコスパを重視した構成。快適さを重視するなら、BTOで大容量のSSDを追加するのを推奨したい。
