バックアップ対象台数は無制限、5年間のメンテナンスサポート付きで340万円
1Uで12TBのバックアップ専用機「Arcserve UDP 7300」発売
2016年01月13日 06時00分更新
arcserve Japanは1月12日、バックアップアプライアンス「Arcserve Unified Data Protection 7300 Appliance(Arcserve UDP 7300)」の受注開始を発表した。1Uサイズの筐体に、バックアップソフトウェアと実効容量12TBのディスクを内蔵した中規模環境向けのアプライアンスで、バックアップ対象台数無制限のライセンスが付属する。2月初旬より出荷予定。
Arcserve UDP 7300は、Windows/Linuxサーバーや仮想サーバー(VMware/Hyper-V)のイメージバックアップに対応したソフトウェア「Arcserve UDP Advanced Edition」と、OS(Windows Server 2012 R2 Standard Edition)をプリインストールしたバックアップアプライアンス。1U筐体に4TB HDD×4台(RAID 5)を内蔵しており、1台当たり12TB(重複排除非適用時)の実効ストレージ容量を提供する。税抜価格は340万円。
「継続的な増分バックアップ」を行うArcserve UDPソフトウェアの採用により、毎回のバックアップ処理を短時間で完了できる。重複排除機能も備えているため、内蔵ストレージをより効率的に利用することが可能。
同アプライアンスは、重複排除処理用のSSD(240GB)や32GBメモリを搭載するなど、あらかじめ最適なサイジングがなされており、顧客はウィザード形式の基本設定を行うだけですぐに利用できる点がメリット。
さらに同アプライアンスのライセンスでは、バックアップ対象の台数/容量には制限がないため、導入後にサーバー台数が増えたり、物理/仮想サーバーの構成が変わったりする場合にも影響がない。なお、5年間の保守メンテナンスも標準で付属しており、ディスクを含むハードウェア故障の場合にはオンサイト保守が受けられる(ソフトウェアのサポートはメール/電話)。また保守期間中はUDPソフトウェアのバージョンアップにも無償対応する。
arcserve Japan 社長の江黒研太郎氏は、Arcserve UDPは「簡単にバックアップを実施したい顧客、仮想化統合基盤を構築したい顧客、災害対策(DR)を実施したい顧客」をターゲットとしていると説明。ちなみにソフトウェア版UDPは、2014年6月の発売以来、18カ月で2万ライセンスを出荷しているという。
今回のアプライアンス版は、バックアップ対象のデータ容量が数十TBクラスの中規模環境をターゲットとしている。同社 パートナーアカウントマネージャの中田皓介氏は、12TBのバックアップ環境をソフトウェア、サーバー、ストレージを個別に購入して構築するとおよそ550万円かかるという試算を紹介し、同アプライアンスならば割安に購入できることをアピールした。
ちなみに、12TBのバックアップ容量では足りない場合には、アプライアンスの増設によってスケールアウトすることができる。また、PCIe 3.0スロットにFCやSASのカードを増設することで、テープデバイスへの二次バックアップも可能となる。これらの増設を行った場合も、全体をまとめて単一のコンソールから管理できる。
中田氏は、物理/仮想環境のバックアップを統合できること、物理/仮想サーバーの台数が変化しても追加料金(追加ライセンス)が必要ないこと、遠隔レプリケーション機能も標準で備えるため災害対策(DR)サイトを容易に構築できることなどを、そのほかのメリットとして紹介した。