CPUはオクタコアだが3D性能はそこそこ
スペックは、オクタコアCPUのExynos 5433(1.9GHz+1.3GHz)、2GBメモリー、32GBストレージ(microSDXC対応)、1600万画素アウトカメラ(イン500万画素)、3050mAhバッテリーだ。Exynos5433は、いわゆるbig.LITTLE構成のもので、低負荷時は消費電力の低い1.3GHz側を使い、負荷に応じてパフォーマンスを維持するために1.9GHz側を使用する。Snapdragon 810の場合、発熱対策としてbig側のコアをStopedにする動きが目立ったが、Exynos 5433ではそうした動きはなく、スムーズに使用を優先するコアを変更しているようだ。
ベンチマークやゲームなどで高負荷だと、温度が上昇するのだが、フルアルミニウム合金ボディーで放熱性に優れていることもあり、不安になる温度まで上昇することはなかった。冬期というのもあるが、屋外だと筐体が冷たすぎると感じる人もいそうだ。
OSはAndroid 5.1で、ソフトウェア的にはGalaxy S6シリーズから大きな変更はない。5.7型であるため、片手操作できるように画面サイズを小さくする機能がホームボタン3回押しで実行されるくらいだ。マルチウィンドウ機能は引き続き採用しているので、大画面を活かしやすい。
ベンチマークを見ていく。使用したアプリはAnTuTu Benchmark v6.0。スコアとしては70087になった。Galaxy S6 Edgeは81087と同アプリ内のグラフで確認できるため、ハイスペック機には及ばないが、ミドルクラス以上の実力だ。ベンチマークスコアは上々なものだが、実用途面で見ると、3Dゲームによっては挙動に問題がある。大半の軽めのタイトルならばいいが、60fpsで動くようなものや、「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」あたりは正直なところ厳しい。それ以外の用途については、極端な処理負けと出くわすこともなかっため、性能としては十分と判断していいだろう。
オートでもマニュアルでも弄りやすいカメラ
アウトカメラは1600万画素、インカメラは500万画素になっている。インカメラは最近のセルフィー需要に対応したものであり、画角は120度と広角なものとなっているが、その点は実際野外の撮影データで確認するとして、まずはアウトカメラから見ていこう。レンズにf値1.9の明るいレンズを採用して、暗所への対応性を高めている。イメージセンサーについての情報はないが、マニュアルモードで見るとISO100~800までしか設定できないため、薄暗い場所の場合、ガッシリホールドする必要アリだ。
通常モードはすべてカメラにおまかせだが、マニュアルモードも用意されている。マニュアルモードは各種設定の変更が用意で、少しでもデジタル一眼レフ/ミラーレスを使用したことがあれば、すぐに馴染めるだろう。主な設定項目としては、ホワイトバランス、ISO、露出補正、測光になる。
【結論】バランス良好な大画面スマホ
Galaxy S6シリーズには及ばないものの、良好なスペックと5.7型の大画面がやはり魅力だ。幅77mmにおさえられており、持ちやすさだけでなく、動画を見るさいの没入感もいい。ゲームを考えると3Dに弱いという面はあるが、遊べるタイトルは多くあるため、大きな問題ではない(デレステの場合は難ありだが)。
価格もハイスペック機よりも抑えられているため、動画やウェブブラウズばかりというのであれば、モノラルスピーカーであるのが、唯一残念な部分なくらいで、Galaxy A8 SCV32はかなりオススメだ。

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