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高橋幸治のデジタルカルチャー斜め読み第6回

もともとメディアはバイラルな要素を持っている

バイラルメディアはオワコンになったのか?

2015年12月22日 09時00分更新

文● 高橋幸治、編集●ASCII.jp

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photo by Yuri Samoilov

「情報はウイルス」、ではバイラルメディアとはなんなのか?

 風邪である。しかも酷い。幸いインフルエンザでもノロウイルスでもないようだが(たぶん)、お腹は壊すし、喉は痛いし、鼻は出るし、咳は止まらないしで、もう散々な日々が続いている。

 ちょっと前、担当編集者と「もう少し寒くなって風邪が流行ってきたら情報=ウイルスというテーマで一本書いときますかねー」などと笑って話していたところ、当の本人が風邪でダウンしてしまうという、まるで「ミイラ取りがミイラになる」ような体たらくだ……。しかし、まぁ、何事においてもリアリティーというのは大切だから、風邪でもうろうとした意識を鼓舞しつつ、今回は「情報はウイルスである」という話を書いてみようと思う。

 今年も残すところあと10日ほどで、いよいよ年が明けると2016年ということらしい(もう最近は年齢のせいか今年が何年かとか気にしなくなってきた)。

 で、最近とんと聞かなくなった言葉に「バイラルメディア」というものがある。

 過去にも何度か述べたが、筆者は2012年の暮れに某企業の支援を受けて「UPLOAD」という動画系のウェブマガジンを創刊し、2年ほど編集長をつとめたことがある。当時はまだ“バイラルメディア”という言葉はほとんど流布しておらず、2014年あたりから「今年はバイラルメディア元年だ!」といった煽り文句が目に付くようになってきた。そして、あろうことか「UPLOAD」もそのひとつに数えられるようになってしまった。

 そもそも「バイラルメディアとはなにか?」という定義をめぐってはなかなか一筋縄ではいかない部分があり、解釈も人それぞれ、肯定的/否定的な印象も含めて十人十色というのが正直なところだろう。「UPLOAD」が“バイラルメディア”のひとつにくくられるようになったときも、立ち上げた当人である筆者が「ああ、そうなのか」と思ったくらいだから、なんだか曖昧な言葉には違いない。

 ひとまず無難に定義しておくと、「タイムリーな話題や多くの人の注目を集めそうな記事、写真、動画などを、刺激的なタイトルとともにソーシャルメディアを介して作為的に拡散させていくメディア」といったニュアンスだろうか?

いわゆるバイラルメディアの老舗として知られる米国の「Upworthy」。2012年に開設され、動画を中心にしたキュレーションで爆発的な浸透力を誇った。社会的な問題を扱った記事も多く、現在でもコンスタントな記事更新が続いている

(次ページでは、「バイラルメディアは下火なのか?」)

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