年末年始の特番を録りまくりたい! という人のための冬のBDレコーダー特集。今回は全録タイプのレコーダーを取り上げる。
全録レコーダーとは24時間・356日録画し続けられ
通常BDレコとしても使えるモデル
全録とは、地デジ放送の主要な放送局をカバーし、その番組をほぼ丸1日すべて録画し、しかも最長では1ヵ月近くHDDに蓄積しておける機能だ。
少なくとも6つ以上のチューナーを内蔵し、しかも番組蓄積用に大容量HDDを搭載するため価格は高めになる。そのせいもあって、使用しているユーザーの「テレビの視聴スタイルが変わった!」、「テレビ好きならぜひとも欲しい機能」という声に対して、「そんなにたくさん録っても見るヒマがない」、「1日中稼働しているので電気代が高くなりそう」などなど、ネガティブな意見も少なくない。
賛否両論という感じではあるが、いずれにしてもBDレコの中でもっとも注目を集めているタイプだと言える。
全録タイプのレコーダーを発売しているのはパナソニックと東芝の2社。パナソニックでは「全自動ディーガ」、東芝では「レグザサーバー」という愛称をつけている。
全録レコーダーといっても、設定したチャンネルの番組を蓄積録画するだけでなく、普通のBDレコのように見たい番組を事前にチェックして録画予約するような使い方もできる。
そうでないと、設定したチャンネル以外の番組を見ることも録ることもできなくなって、逆に不便だからだ。つまり、全録レコーダーは、通常のレコーダーと全録機能の両方が備わっている2台1役の製品だ。
そこで、内蔵HDDは全録用の領域と通常録画用の領域を分けて管理している。全録用の領域は自動的な蓄積録画なので、古い物から順に消去される。ずっと残しておきたい番組は、通常録画用の領域にダビングしておく必要があるわけだ。
USB HDDなどの増設でも、通常録画用と全録用としてそれぞれ別のUSB端子が用意されており、必要に応じて使い分ける必要がある。このあたりの考え方は実際に使ってみないとイメージしにくいが、タイプの異なるレコーダーが2つあると考えればわかりやすいと思う。
ここからは、実際にパナソニックと東芝の全録レコーダーを使って、スタンダードタイプとの違いや両者の特徴などを紹介していく。
取り上げるモデルは、パナソニックの「DMR-BRX2000」(実売価格 7万4000円前後)と、東芝の「DBR-T670」(実売価格 8万8000円前後)。DMR-BRX2000は最大6ch×16日間の全録が可能なモデル(HDD 2TB)で、DBT-T670は3チューナータイプで任意の1~3チャンネルの全録ができ、最大3ch×23.5日の蓄積が可能(HDD 3TB)だ。
(次ページに続く、「全録レコーダーではHDD領域の分割やチャンネル設定などの初期設定が必要」)
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