AMD「Radeon Software Crimson Edition」
AMD、次世代GPUドライバー「Radeon Software」を配信
2015年11月24日 22時01分更新
文● 北村/ASCII.jp
AMDは24日、次世代グラフィックスドライバー「Radeon Software」のグローバル配信をスタートした。従来のCatalystドライバーに代わるものとなる。日本語版の「Radeon Software」は25日から配信予定だ。
次世代グラフィックスドライバーの「Radeon Software Crimson Edition」
今後2年間はCrimson editionを継続し、3年後の2017には「赤」にちなんだネーミングルールに従い、新しい名前のエディションを公開するという。なお、「Radeon Software Crimson Edition」と非常に長い名前だが、AMD内ではCrimsonと略されて呼ばれているとのこと。
従来のCatalystからの主な変更点は以下のとおり。
Radeon Softwareではなによりも安定性が重要視されている
Catalystと比べると起動時間を10倍短縮、性能も20%向上し、消費電力も下がっている
設定ツールの「Catalyst Control Center」が「Radeon Settings」になり、インターフェースもガラリと変わった。特に起動時間はこれまで8秒かかったものが0.6秒にまで短縮されているという
Radeon Settingsは、C++ベースのフレームワーク「Qt」(キュート)で開発したことにより、高速化を実現している
画面同期技術のFreeSyncが、マルチGPU環境のCrossFireに対応した。また、これまで入力はDisplayPortのみだったが、今後はHDMI入力に対応したFreeSync搭載ディスプレーが登場する予定だ
ゲームのフレームレートがディスプレーのリフレッシュレートを下回る場合には、FreeSyncに新たに実装された機能「LFC」を有効にすると画面のちらつきを抑えられる
第6世代AシリーズAPUの動画再生支援機能が強化され、より鮮明な動画再生が可能になった
4KディスプレーにおいてフルHD動画を再生する際、より高精細になった
シェーダーキャッシュにより、ゲームのロード時間を33%早くし、カクつきや遅延も抑えられるという
Linux環境においても、従来のドライバーより12~55%性能がアップしている
DirectX 12対応ゲームにおいて、Radeon Softwareは従来のCatalystより20%フレームレートが改善している
フレームレートを制限することで電力を節約する機能「FRTC」により、GPUの消費電力を3倍近く抑えられる
従来のCatalystと比べると、Radeon SoftwareではFRTCによる消費電力が、ゲーム時に23%、動画再生時には21%改善するという