東京大学が採用決定、Mac/Windows混在のクライアント環境を一元管理
キヤノンITS、文教向け端末管理製品「in Campus Device」
2015年11月16日 10時00分更新
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は11月16日、文教市場向けのクライアント管理ソリューション「in Campus Device」を発表した。イーゲルの開発する「vThrii(ブイスリー)Seamless Provisioning(以下、vThrii-P)」と組み合わせ、Mac/Windows/Linuxの混在するクライアントPC環境への稼働中のOSイメージ配布/パッチ適用など、端末管理作業を支援する。
in Campus Deviceは、大学や高校の「PC教室」などに設置された多数のクライアント端末に対する運用管理効率を高めるソリューション。端末利用状況の監視や電源管理、端末障害対応のフロー一元化、実行ジョブの管理などの機能を備える。Mac端末のブートイメージ更新やアプリケーション配信の管理機能も持つ。
さらに、仮想化技術をベースとしたvThrii-Pと組み合わせて導入することで、MacだけでなくWindows/Linux端末の混在環境にも対応する。ローカルブート方式を基本とするが、初回起動時(ローカルドライブにイメージがない場合)にはサーバー上のイメージでネットブートを行う(同時にローカルドライブにキャッシュする)。さらに、端末が低負荷のタイミングで未転送イメージを転送したり、差分のみのイメージ更新したりする機能も備える。
キヤノンITSによれば、大学などの教育用Mac/PC環境においては、ネットブート方式ではアプリケーション起動時のパフォーマンス問題が、またローカルブート方式ではセキュリティアップデートやパッチ適用の作業が頻繁には実施できないという問題があった。後者の場合、セキュリティアップデート作業が長期休暇中の年1~2回しか実施できていないケースも多いという。さらに、Mac/Windows端末が混在する最近のクライアント環境では、個別の管理ソリューションではなく一元的な管理ソリューションが求められていた。
キヤノンITSでは、in Campus Device+vThrii-Pを上述のようなニーズに対応するソリューションとして提供する。すでに東京大学情報基盤センターが、約1350台の学内端末の管理システムとしてin Campus Device+vThrii-Pの採用を決定している(2016年3月より稼働予定)。
in Campus Device+vThrii-Pによる端末管理システムの構築参考価格は、端末数100台規模の初期導入費用として300万円から(税抜、端末ハードウェア費用は除く)。キヤノンITSでは大学を中心に展開を進め、2017年までに30校での導入を目指す。