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Mac/Linux/Windowsクライアント環境を効率的に一元管理「in Campus Device 2.0」

キヤノン、東大も採用する教育機関向け端末管理製品の新版

2016年12月13日 13時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は12月13日、Mac/Linux/Windowsのクライアント管理に対応した管理製品の新版「in Campus Device 2.0」を発表した。ソフトウェアを全面刷新し、新機能を備えた仮想化基盤ソフトウェアに対応するほか、セキュリティも強化している。2017年1月上旬より販売を開始。

 in Campus Deviceは、イーゲルが開発する仮想化基盤「vThrii(ブイスリー)Seamless Provisioning(以下、vThrii-P)」をベースとして、Mac/Linux/Windowsの混在するクライアントPC環境の管理を効率化するソフトウェア。これにより、教育機関で課題となっている多数のクライアント端末の管理作業を省力化する。

in Campus Device 2.0+vThrii-Pが提供する主なクライアント管理機能

 各端末のシステム管理は、ローカルブート方式とNetBoot方式を組み合わせたような方式で行われる。基本は各端末のローカルドライブにキャッシュされたシステムイメージから起動するローカルブート方式だが、クライアントが低負荷のタイミングでイメージの差分を配信することができる。そのため、端末の起動が短時間で済むほか、セキュリティパッチ適用やアプリケーション追加も短時間で管理者の負担を増やさずに行える。そのほか、端末利用状況の監視や電源管理、端末障害対応のフロー一元化、実行ジョブの管理といったクライアント管理機能も備える。

 すでに東京大学の学生/教職員向けのiMac端末、約1340台の管理のために導入されている。そのほか、2016年には都内市立大学2校で、また2017年3月からも複数の教育機関で稼働することが決まっている。

今回提供を開始する新版のin Campus Device 2.0では、イーゲルが新たにリリースした「vThree-P Pro」および「vThree-P Light」に対応した。Mac端末対応のvThree-P Proでは、パーティションごとに書き換え可/不可を設定してシステムを保護する機能(ディスクフリーズ非保護領域選択機能)が、またWindows端末対応のvThree-P Lightでは、vThree-P上でさらに仮想化環境を利用できる機能(Nested VM機能)が追加されている。

 さらに、in Campus Device自身のコードベースとソフトウェア構成も刷新し、セキュリティの強化と、今後の機能拡張のための基盤づくりを図っている。

in Campus DeviceのWeb管理画面

 in Campus Device構築サービスの価格は100万円(税抜)から。別途、vThrii-Pのライセンスコストがかかる。

 in Campus DeviceはキヤノンITSが開発を担当し、キヤノンMJが直販/パートナー販売網を通じて事業展開を行う。現在は大学が中心の販売となっているが、キヤノンMJでは今後、小/中/高校への販売も拡大していく方針。

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