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ステージングやバージョン管理を追加!ファイル添付プラグインも提供

アールスリー、kintoneアプリの開発を支援する「gusuku」公開

2015年11月09日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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11月6日、アールスリーインスティテュートはサイボウズの「kintone」のアプリケーション開発を支援するプラットフォーム「gusuku(グスク)」をリリースした。同社の西島幸一郎氏にgusukuの開発経緯や機能について聞いた。

kintoneアプリの開発でステージングを可能に

 gusukuはサイボウズのkintoneのアプリケーション開発を容易にするプラットフォーム。kintoneのアプリケーション開発において、開発、テスト、本番でのステージング環境を定義し、各環境にアプリケーションを登録したり、フォーム設計情報を取り込むことができる。また、設計情報を環境間で移動したり、アプリケーションの差分を確認することも可能になるほか、バージョン管理の機能も用意されている。なお、gusukuは沖縄の言葉で「城」を意味し、kintoneで開発するアプリを守る城になりたいとの想いで付けられた名称だという。

カラフルなgusukuのロゴ

 gusukuを開発したアールスリーインスティテュートは「ハイスピードSI」を提唱する大阪のシステム開発会社。サイボウズのkintoneを用いた業務システムの開発を手がける中で、困った部分を解消すべく、gusukuの開発に至ったという。「kintoneはエンドユーザーがとても簡単にアプリを作れるのが特徴だが、われわれのようなSIerにとってみると、開発、テスト、本番などの環境を用意したステージングが必要。今までは、手動でやる必要があったし、複雑なアプリだとかなり難しい操作になっていた」と西島氏は語る。

 gusukuにサインインし、アプリの環境と配布を一覧する「マトリックス」を作成。kintoneアプリを環境に追加し、gusuku上で統合管理できる。こうした一連のステージング機能は、7月に公開されたkintoneのステージング用のAPIを採用しているという。

開発、テスト、本番などの環境を設定するgusukuのマトリックス

業務要件にあわせて変化できるハイスピードSIに最適

 想定するユーザーはkintoneアプリケーションを頻繁に変更したり、運用しているアプリの数が多いユーザーなど。「現場の要望がどんどん変化するのにあわせて、画面をすぐに変えられるのがkintoneのメリット。作ったモノをお客様の目の前で見せながら対面開発するハイスピードSIの文脈で、今回のgusukuの役割は大きい」と西島氏は語る。cybozu.com Conferenceでも展示されたが、kintoneの開発で悩みを抱えるユーザーからさまざまなレスポンスを得たという。

 さらに、kintoneプラグインの第一弾として、添付ファイル保存用プラグインを公開した。プラグインを使うことで、kintoneアプリ上でも100MB以上のファイルを扱えるようになるという。「kintoneのレコードにひも付いたファイルをAmazon S3に保存できる。でも、ユーザーはS3を使うことを意識しないで済む」と西島氏は語る。

アールスリーインスティテュートの西島幸一郎氏。おもにJAWS-UG 沖縄で活動し、2年連続でAWS SAMURAIを受賞している

 gusukuはアプリ数で料金が異なるが、10以下の場合は無料で利用可能。その他、50アプリ対応のスタンダード、100アプリ対応のプロフェッショナル、300アプリ対応のエンタープライズなどが用意されている。料金はスタンダードで1080円/月(添付ファイルディスク10GB)。

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