2011年に米国に引っ越してきたときに、テレビも英語に触れる機会だとして、200ドルちょっとのLG製32型フルHDテレビを買いました。本当は日本製のテレビを選ぼうと思っていたのですが、シャープもソニーも価格面ではまったくかなわず、間に合わせで買うのに3倍の価格を払うのは理にかなわないと考えました。
それに加えて、同じく2011年に販売されていた720p対応のApple TVを購入して、NetflixやHuluを使っていました。地域を米国に設定すると、Apple TVには米国の公共チャンネルや各ネットワークのアプリが利用できるようになり、オンデマンドでニュースを見ることもできました。
とはいえ、米国生活も長くなってきたので、家具刷新の一環として、テレビも買い換えようということになりました。せっかくなので4Kテレビを物色していたところ、米国のファブレスメーカーVizioの50型テレビが700ドル(約8万4000円)を切る価格になっていたではありませんか。
800ドルを切ったら考えよう、なんて思っていたら、とっくにそれ以下の価格になっていたので、コストコで購入しました。
4Kテレビも、自分で持って帰って設置する
コストコだから仕方ないという前提はありますが、倉庫型店舗では鶏肉1パックも大画面4Kテレビも、分け隔てなく同じスタイルでの買い物です。
入口にたくさんのテレビが展示こそしてありますが、目当ての逸品を見つけたら、(店員を呼んで注文するのではなく)それが収められている箱を探し、自分でカートに乗せて、10分ほど店内をぐるりと歩いて数々の誘惑をかいくぐり、レジに並んで会計をしてもらいます。そして自分でクルマに担ぎ込んで家に帰り、ガレージから家までも手で持って運び、セットアップして今に至ります。
でも、薄型テレビって、軽いですね。
セットアップしたは良いのですが、それまで使っていた旧32型テレビは別室でApple TVと組み合わせてストリーミングが見られるようにしようということで、新50型4Kテレビにはまだ、セットトップボックスを取り付けていません。4K対応のAmazonのFire TV 2にするか、AirPlay目当てで1080p止まりのApple TVにするかも含めて検討すべきですが、どちらもまだ発注していません。
ただ、安価なVizioの製品にもスマートテレビ機能は搭載されていて、Netflix、Hulu Plus、Amazon Video、YouTubeなどは見ることができます。NetflixとAmazon Videoには4Kコンテンツもありますが、前者は契約を1つ上のものに変える必要があるので、取りあえずAmazon Videoで4Kの映像を見てみることにしました。
4Kコンテンツの少なさと、ネット回線のきつさ
Amazon Videoには、無料配信されている4Kビデオで見たい作品が特になかったことから、イルカのドキュメンタリー映像を流してみることにしました。
いざ、再生開始。すぐに再生自体は始まりましたが、ブロックノイズが激しく、480pの映像を無理矢理引き延ばしてみているような感覚でした。通常の放送の480pの映像だったら、アップスキャンコンバーターでもっとキレイになるのですが。
しかしだんだんネットの速度が出始めると、映像がくっきりし始めます。実際はどうだかわかりませんでしたが、720p、1080pとだんだん解像度が上がっていき、最終的には4Kの映像が再生されました。その瞬間の映像の鮮明さは、確かに驚きに値します。
水中から撮影した引き映像なのに、イルカのキックで繰り出される水泡の1粒ずつがゆらゆらと上がっていく様子までくっきりと見つけることができるのです。ついつい細部にばかり目をやってしまいがちですが、映像全体を見ると、シャープさと立体感と、そして自宅で今まで存在し得なかった大画面&高画質に割と感動しました。
が、次の瞬間、映像が止まってしまい、バッファー中の表示が。再び480pからの再出発を余儀なくされます。完全に読み込みの速度が追いついていないことを示唆しています。一応、筆者の自宅はComcastという大手ケーブルテレビ会社の回線で、下り50Mbpsのプランに入っています。実際にはどう計測しても実際は25Mbps程度しか出ていないのですが、これでも4Kのストリームは厳しいということです。
(次ページでは、「Apple TVの4K非対応については不満だが現実的」)
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