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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」第91回

テレビとアプリ、そして映画「インサイド・ヘッド」とマインドエンジニアリング

2015年11月11日 10時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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Vizioのテレビと、セットアップしたApple TV。Vizio側にもストリーミングサービス対応機能がついていて、UIに質感は一切ないがちゃんと使えるのも確か。Apple TV向けにAmazon Videoアプリも、用意してくれるとリモコン1つで済みそうなのですが……

 筆者が住むバークレーの気候の話から毎回入るこの連載。今週の週明けは大荒れの天気でした。2週連続で雨の月曜日の朝を迎えることになりました。しかも結構激しく降り、雷や突風まで。

 まあ、一般的な寒冷前線の通過の事象ではあるのですが、夏はそもそも前線の通過も一切ないような安定した気候だったので、季節が変わったな、とやっと感じさせてくれる「きっかけ」のようでした。

 さて、感謝祭の休暇まであと2週間。ちょっと早いですが、2015年もラストスパート、といったところでしょうか。今回はとりとめもなく、2本立てです。

新しいテレビでストリーミングの映画を楽しむ

 夏に公開されたピクサーの映画、「インサイド・ヘッド」。米国では「Inside Out」という原題がつけられているこの映画を、新しいテレビで楽しみました。そこで、テレビ周りの話と、映画について触れたいと思います。

 まずはテレビの話。コストコで購入したカリフォルニアのファブレスメーカーVizioの50型4Kテレビです。これで既に700ドルを切る価格になっていて、4年前の32型テレビと比べると、画面の明るさも発色も見違えるようです。

 どうせ、ケーブルテレビや、ネット系では一番評価の高いRoku、Apple TV、Amazon Fire TVを繋いじゃうのだから、テレビはキレイに映ればそれでいいじゃないか、という考え方でいけば、Vizioはベストな選択だったと思います。

 ちなみに日本メーカーはこちらでは虫の息。SamsungやLGなどの韓国勢は倍ぐらいの値段の曲面パネルなど、付加価値で勝負しようとしていますが、曲面にはあまり魅力を感じませんでした。Vizioが曲面を皮肉ったYouTubeビデオにも共感したからです。

 このビデオの中で登場する、カーブディスプレイの特等席は真正面である、というのは本当にそのとおりです。もちろん見やすい角度で楽しめるよう、家具の配置を工夫すべきですが、それでもちょっと角度がついたところから見ようとしたときは見づらく、倍の値段を払う価値を感じられなかった、というのが実際のところでした。

Apple TVで視聴! ではなく……

 さて、10月30日から出荷されているApple TV。アプリがテレビの未来を創る、という触れ込みにはとても共感しますが、開発者はテレビの画面での新しい体験作りにやや困惑しているかも知れません。

 映像を楽しむ、ゲームを楽しむ、というのは今までのテレビの使い方であって、Apple TVによって、それがよりオープンになることは、小さくない功績と言えます。ただ、おそらく未来を創るのはそれ以外の要素じゃないか、とも思います。

 手当たり次第ダウンロードして見ましたが、絵本、ヨガやフィットネスなどはなかなか良いですね。でもこれらも、ゲーム機でもできていたことですよね。AirBnBやGILDなどのオンラインEC系サービスも登場しており、カタログ的な使い方も身近になってきましたが、なんだかこれではないという印象が強いのです。

 モバイルでは、「パーソナルであること」「位置情報を生かす」「通知」がポイントでした。そして最近は、iPhoneの「Handoff」のように、機器間連携も重宝する機能です。現状、Apple TVにはどの要素もないのです。新たな要素を作るまでの間、モバイルのこれらの感覚を上手く生かせるアイディアや仕組みがあると良いのですが……。

 とりあえずニコ動とアンパンマンアプリが登場すると、日本市場では非常に受け入れられるのではないか、と思いました。

 さて、前述の映画ですが、せっかくなのでApple TVで視聴! と行きたかったのですが、Amazon Videoが1ドル割引のオファーを出していたので、Vizioのテレビに内蔵されているAmazonアプリを介して視聴してしまいました。Apple TVには日本のApple IDを関連づけていて、USアカウントに切り替えるのが面倒だったのです。

 Vizioには、Amazonアプリの他に、Netflix、YouTube、Huluなどのアプリも内蔵されていて、テレビが4Kならきちんと4Kの映像をストリーミングで再生出来ます。格安テレビですら、これぐらいのアプリは備えている時代です。Apple TVの独自性が輝くまでは、もう少し険しい道が続くことが予測されます。


(次ページでは、「映画「インサイド・ヘッド」を地元視点で楽しむ」)

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