日本に本格参入を開始したアルカテル。この秋は「ALCATEL ONTOUCH idol 3」の販売を始めています。後発だけに同社は他社製品にない上下反転機能で勝負を賭けています。一方日本のお隣、韓国でも同社は同様に今年からスマホ市場に参入開始。投入したモデルは日本とは異なるコスパに優れたミッドレンジ機ですが、なかなか楽しいオマケがついてくるのです。
韓国ではフランス生まれのオシャレ感をアピール
韓国販売のモデルは「ALCATEL ONETOUCH Chac」。パッケージは無印良品的なクラフト紙を使っており、ちょいと小粋な雑貨をイメージしているようです。色づかいもどことなくIT製品っぽくないですよね。
パッケージ横を見るとIMEI番号や管理バーコードなどが貼られたラベルにエッフェル塔が描かれています。韓国でもアルカテルは「フランス発」を強く意識した広告展開をしているのですが、こんな細かい所にもそれが表れているワケです。
ちなみに、こちらがChacのTV-CMのワンシーン。パリのおしゃれさん、というようなCMを流しているのです。ちなみに、機能のことはCMではほとんど触れていません。いまのスマホって、もう機能はミッドレンジ機でも必要十分なものを搭載していますからね。
Chacの本体サイズは69.7(W)×7.45(D)×136.5(H)ミリ。ディスプレーは5インチHD解像度で、日本発売の『idol 3』が5.5インチなのに箱の大きさはChacのほうが大きいのは不思議ですね。
CPUはSnapdragon 400(クアッドコア、1.2GHz)。メモリーは1GB、ストレージは8GB。カメラは背面が800万画素で、正面が130万画素。販売はキャリア(SKテレコム)経由で価格は3万円台と低めに抑えられています。なお、契約すれば1万円以下と激安で買える模様。ちなみに、韓国はキャリア品もSIMロックはありません。筆者が購入したモデルも契約したのではなく、ヨンサンにあるITビルの携帯電話フロアでワケありで流れてきたものを買ったものです。
SIMはマイクロサイズを使いますが、SIMの出し入れがちょっと特殊です。トレイではなくスロット式なのですが、ふたの部分は角を本体付属の板を使って押して開けるという構造。つめ先でも押すことはできますが説明を聞かないと開け方がわからないかもしれません。なお、本体の裏には開け方が書かれたステッカーが貼られています。
Chacを手に持ってみるとなんだか持ちやすいように感じます。とくにホームボタンを押したり画面をタッチするときなどにChac本体が手にしっかりとホールドされているように感じられるのです。これは本体の断面が台形になっていて、上部と下部がわずかに内側に傾いた断面形状になっているからのようです。
本体に付属している“黄色い謎の物体”の正体は?
さて、本体を取り出して見ると、その下には黄色い小型の謎の物体、さらにその下の箱の中にはケースや保護フィルムが入っています。フィルムはメジャーでは無い端末の場合、購入しにくいだけにうれしいですよね。日本発売のidol 3も保護フィルムは標準で付属してきます。また、ケースも簡単なものですが別途買うのも大変なだけにありがたいもの。
さて、カラフルな黄色いものは一体何でしょうか? これはモバイルバッテリーです。サイズは58(W)×5(D)×104(H)ミリと名刺を少し長くしたくらいの大きさ。容量は1000mAhですが緊急時用として使いやすそう。
裏側の吸盤を使ってスマホにピタリと貼り付けられるので、このようにスマートに使うことができます。一般的なUSBケーブルを使うモバイルバッテリーより便利でしょう。
ケーブルは柔軟性があるのでidol 3のようにUSB端子の位置が中央に無い端末でも使うことができます。
韓国もキャリア契約が基本の国で、スマホのキャリア公示価格はやや高めに設定されています。このChacはスペックを考えるとSIMフリー単体で2万円台前半で販売できるでしょうね。このパッケージの日本でSIMフリー機として出しても十分いけるような気がします。日本に本格参入をはじめたアルカテル、このChacもぜひラインナップに加えてほしいものです。

この連載の記事
- 第651回 HTCの最新スマホ「HTC U23 pro」を求めて台北を駆け回った結果
- 第650回 世界最速! 香港でのXperia 1 V発売にソニー香港の本気を見た!
- 第649回 中国大手自動車メーカーの傘下になったMeizuの最新モデル「Meizu 20」はクルマとの連携が強力に!
- 第648回 夜景が得意なAQUOS sense7のカメラはソウルや香港でもキレイに撮れた!
- 第647回 横長横折スマホ「Pixel Fold」のケースとOPPO Find N2の大きさを比較
- 第646回 台湾に行くなら、安くて5Gも快適なプリペイドSIMを使おう!
- 第645回 中南米市場を狙う新興スマホメーカー「FreeYond」は、“元”老舗のGioneeの復活か
- 第644回 インパクト大なハイエンド機もあるZTEのスマホは「ビジネス」「カメラ」「ゲーミング」の3体制に
- 第643回 中国ではファーウェイ製スマホをベースにした5Gスマホが他メーカーから売られている!?
- 第642回 「外折り式」になったかもしれないOPPOの折りたたみスマホの歴史を見た
- 第641回 「プリペイドSIM天国香港」の危機!? 実名登録でSIM屋台はどうなったのか
- この連載の一覧へ