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テレビの音響体験を実用的に変える

ネットで注目のソニーのテレビスピーカーに圧倒的な家電感を見た

2015年09月20日 12時00分更新

文● 四本淑三、撮影●篠原孝志(パシャ)

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割り切ることでいさぎよい家電感

 ただ、そうした問題を一番理解しているのがテレビを造っているメーカーです。今回のスピーカーと同種の製品として、ソニーには「RM-PSZ35TV」というスピーカー内蔵のリモコンもすでにあります。今回のSRS-LSR100は、そのスピーカーをもっと大きくしたものと言えます。

 さて、現物を手にしてみると、久しぶりに対面する「家電製品」のいさぎよさに圧倒されます。なにしろできることはすべてボタンとして用意されている。言い換えれば、それ以外のことはなにもできません。最近のテレビはルーターにつないで、YouTubeなんかも観られるわけですが、そういう機能は操作できません。それはテレビ本体に付属のリモコンを併用せよということです。

 SRS-LSR100のは、スピーカー本体と、音声信号のトランスミッター兼充電器のクレードルで成り立っており、クレードル背面のmicroUSB端子にACアダプター、音声入力にテレビのヘッドフォン端子をつなげば、即使えます。

操作できるのは、テレビとスピーカー本体の電源のオンオフ、そしてチャンネルと音量だけ。なにより使いやすいのがプッシュ式電源ボタン兼ボリュームノブ

クレードルに置いた状態の背面。ステレオミニの音声入力はテレビのヘッドフォン端子と接続。角型光デジタル入力でデジタル接続もできます。本体の取っ手で、クレードルから取り出す、戻すという動作もスムース。スピーカー本体にもDC入力があり、クレードルがなくても充電はできます。満充電まで約3時間。バッテリー駆動時間は約16時間。ワイヤレスのポータブルスピーカーとしては長く持つ方です

スピーカー本体の重さは約440g、大きさは約幅196×高さ74×奥行き77mm。クレードルは約85g、約幅179×高さ28×71mm

 ただ、ソニー以外のメーカーは設定が必要です。対応しているテレビのメーカーは、パナソニック、シャープ、東芝、日立、三菱、パイオニア、LG。ケーブルTVのセットトップボックスは、パナソニック、パイオニア、HUMAX、Bn-mux。それぞれのメーカーについて設定番号が振られており、スピーカー本体で設定する仕組みです。

 ところで、左側のシーソー式のボリュームは、テレビ側の音量を調整するもので、テレビから離れた場所に移動するときは、テレビ本体のボリュームを下げる。家族でテレビを見ていて、自分だけちょっと聞きづらいときには、手元のスピーカーのボリュームだけを上げる、といった使い方ができます。

 ただ、そうした使い方をするには、テレビのヘッドフォン端子にプラグを挿しても内蔵スピーカーから音が出るように設定するか、クレードルとテレビを光デジタルで接続する必要があります。

本体背面にリモコン設定ボタンがあり、上部のボタンでテレビやセットトップボックスのメーカー番号を押して設定します

付属品はACアダプター、microUSBケーブル(1.5m)、ステレオミニ音声ケーブル(1.5m)、光デジタルケーブル(1.5m)

(次ページでは、「音は普通だけど、それがいい」)

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