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最新パーツ性能チェック 第182回

サイズあたりの性能比が突出した「Radeon R9 Nano」でFijiの底力を見る

2015年09月10日 21時00分更新

文● 加藤 勝明 編集●北村/ASCII.jp

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実ゲームではGTX980とほぼ互角の性能

 続いては重量級ゲーム「ウイッチャー3 ワイルドハント」を使用する。このゲームはHairWorksオンの状態ではRadeonが圧倒的に不利(GeForce系でもfpsが大きく下がるが)なため、今回はHairWorksは無効化してテストする。

 HairWorks以外の画質は全て最も重くなるよう設定し、解像度も1080pおよび2160pの2通りに設定。フィールド上を移動する際のフレームレートを「Fraps」で測定した。

「ウイッチャー3 ワイルドハント」(1920×1080ドット)のフレームレート

「ウイッチャー3 ワイルドハント」(3840×2160ドット)のフレームレート

 1080pはもとより、2160pでもR9 NanoがGTX980に勝利。SPが4096基と多いうえに、GTX980よりもメモリーバス幅が太い、といったスペックの差がこの結果に結びついたといえる。

 ゲーム系ラストは世界初のDirectX12対応ゲーム&ベンチマークとなる「Ashes of the Singularity」でDirectX12でのパフォーマンスを比較する。

 このゲームの描画エンジンはは元々Mantleのベンチマーク用に開発された「Star Swarm Stress Test」と同じ、OxideエンジンをDirectX12に拡張したものを使っている。Radeonへの最適化という点では憂慮すべき部分のないベンチといえるだろう。

 画質は“Middle”、解像度は1080pおよび2160pに設定した。グラフには数値が3つ出てくるが、ベンチ中のシーンの負荷ごとに平均fpsを比較する、というスタイルになっている。

「Ashes of the Singularity」(1920×1080ドット)のフレームレート

「Ashes of the Singularity」(3840×2160ドット)のフレームレート

 負荷が高くなるになるとGTX970に対する伸び率が鈍ってくるが、R9 Nanoはここでも最大3割程度のアドバンテージを確保している。ただしGTX980に対しては、ウイッチャー3で見せつけたような優位性は完全に発揮できず、HeavyではGTX980よりわずかにfpsが低い。

 ここまでの結果を総合すると、実ゲームではR9 NanoとGTX980はほぼ互角の性能と判断してよいだろう。

→次のページヘ続く (温度と消費電力は?

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