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マイクロソフト・トゥディ 第156回

「あの手この手で市場を盛り上げていく」 - 日本MS 平野拓也社長

2015年08月06日 11時00分更新

文● 大河原克行、編集●ハイサイ比嘉/ASCII.jp

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平野社長が、日本におけるWindows 10の提供開始を宣言

 午後7時30分からスタートしたイベントでは、平野社長が大きな拍手を受けながら登場。「顔と名前が一致しない平野でございます」と、最近平野社長が使っているお得意のセリフで会場を沸かせてみせた。

ステージに登場した日本マイクロソフトの平野社長

 平野社長は、父が日本人、母が米国人で、平野社長自らは「北海道で生まれた道産子。日本と米国、どちらの文化の影響を強く受けたのかと聞かれたら、日本」だと語る。

 そして、会場した参加者に向けて、「待ちに待ったWindows 10の登場です」と、日本におけるWindows 10の提供開始を宣言。再び、大きな歓声とともに大きな拍手が湧き、平野社長も大きく手を叩いてこれを祝福した。

 イベント終了後には、「ファンの方々の熱さにはびっくりした。ファンの盛り上がりがとてもうれしかった」と語っていたように、ステージ上の平野社長のテンションも最高潮。イベントでは、カウントダウンならぬ、カウントアップセレモニーを行ない、会場の参加者と全員とともに、6から、7、8、9とカウントアップ。10の発声とともに、会場のボルテージは絶頂を迎えると、平野社長は駆け足でステージを駆け下りて、参加者のもとへ。ハイタッチで参加者と喜びを分かち合ったものの、途中で足を滑らせる一幕も。10のカウントとともに、放たれたテープで足を滑らせてしまったようだ。

Windows 10のカウントアップセレモニーの様子

カウントアップセレモニーで、ステージを駆け下り、ファンとハイタッチする平野社長

Tシャツに「Windows 9」という名称が使われなかった理由が?

 ちょっとした余談だが、この日、平野社長や、Windows本部の三上智子本部長らが着用していたTシャツは、米本社が作ったもの。Windowsマークを構成する1と0の数字を読み解くと、Windows 9という名称が使われなかった理由が記されているという。その理由は「Windows 8が、9を食べてしまった」というもの。「Eight」と、「eat」の過去形である「ate」と掛け合わせて表現しているという。

TシャツにはWindows 9の名称がなかった理由が記されているという。モデルはWindows本部の三上智子本部長

 一方、ステージ上では、Windows 10の代表的な機能を、Windows本部 Windowsコンシューマーグループシニアプロダクトマネージャーの溝口宗太郎氏、デベロッパーエバンジェリズム統括本部 テクニカルエバンジェリズム本部 ISVテクニカルエバンジェリズム部 テクニカルエバンジェリストの田中達彦氏、デベロッパーエバンジェリズム統括本部 テクニカルエバンジェリズム本部 ISVテクニカルエバンジェリズム部長の大西彰氏の3人が紹介。新たな機能が紹介されるたびに会場からは驚きの声と拍手が起こっていた。

(右から) 日本マイクロソフトの大西彰氏、田中達彦氏、溝口宗太郎氏

 また、スペシャルライブとして、藍井エイルさんが登場。これにも多くのファンが盛り上がった。

 2009年10月のWindows 7のときには、“7”にちなんだゲストによるスペシャルセッションとして、ウルトラセブンと水樹奈々さんが登場し、水樹奈々さんがスペシャルライブを行なった。今回の藍井エイルさんは、Windows 10のテーマカラーであるブルーに掛けたものだったといえそうだ。

平野社長も会場後方で、藍井エイルさんのスペシャルライブに興奮

Windows 10搭載PCの発売時も、盛り上げ策を展開予定

 これまでのWindowsの発売時には、一般ユーザーを巻き込んだ形で発売イベントなどを行ってきた日本マイクロソフトだが、今回は変革の象徴として、一般ユーザーを対象にしたイベントではなく、ファンを対象としたイベントに限定した。

 さらに、8月1日午前0時にDSP版が発売されたが、秋葉原には日本マイクロソフトの幹部は1人も参加しないというのも、これまでにはないものだ。「DSP版の発売時期がこのタイミングになるとは、日本マイクロソフトではまったく予想できていなかった。そのため、幹部社員の多くが出張などが決まっていたことも、参加できなかった理由」と、関係者は明かす。まずは、日本マイクロソフト主催の公式行事に焦点をあわせた動きに集中させたようだ。

 平野社長は、「ひとつのタイミングだけで市場を盛り上げるのではなく、これからも、あの手この手で市場を盛り上げていくことにこだわりたい」と、これも、これまでのWindowsにはなかった継続的な施策による市場盛り上げに取り組む考えを示す。Windows 10搭載PCの発売時にも盛り上げ策を展開する予定だという。

すべてのスケジュールが終わり、参加者を見送る平野社長

参加者に配られたバームクーヘン。Windowsの長い歴史を表現したという

7月29日、日本マイクロソフトOBが集う会も開催された!?

 ところで、Windows 10の提供開始がはじまった7月29日は、日本マイクロソフトOBが集う会が都内で開催されていた。

 ここには、日本マイクロソフトの歴代社長が参加して、盛大なイベントが開かれたというが、ある関係者は「Windows 10の出荷開始に合わせたのではなく、むしろ、むこうがぶつけてきた」と、先にOB会の日程が決まっていたことを強調していた。

 偶然とはいえ、OB会がWindows 10の提供開始と同じ日に開催されていたのは、個性の強いOBが集まっていたからこそなせる引きの強さか?


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