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4K、8K、HDR……謎の用語が続々出てくる薄型テレビの基礎知識 第3回

各社の特徴がまるわかり! 薄型テレビメーカーの最新技術を徹底解説!!

2015年07月15日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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4Kはすべて直下型LEDバックライト採用する東芝
超解像技術の集大成「4Kマスターリファイン」搭載

最新モデルとなる「REGZA G20X」シリーズ。4Kエントリーながら直下型LED採用。43V型の実売価格は22万円前後

最新モデルとなる「REGZA G20X」シリーズ。4Kエントリーながら直下型LED採用。43V型の実売価格は22万円前後

 東芝は他社に先駈けて採用した超解像技術が特徴的だが、こうした高画質だけでなく、いわゆる全録機能「タイムシフトマシン」搭載モデルもラインナップしていることが特徴だ。

 地デジ6chの全録機能と、多彩な切り口で番組を探せる「ざんまいプレイ」で快適なテレビ視聴が楽しめる。また、クラウドを利用したサービス「Time On」も強化され、放送や動画配信、ネット動画などを横断的に検索して好みに合った番組を探せる機能も採用するなど、テレビを楽しむ機能が充実している。

4Kテレビはずべて直下型バックライトを採用

4Kテレビはずべて直下型バックライトを採用

G20Xは最新の「4KレグザエンジンHDR」を搭載。名前の通り、HDR技術に前のめりだ

G20Xは最新の「4KレグザエンジンHDR」を搭載。名前の通り、HDR技術に前のめりだ

 肝心の高画質機能を見ていこう。まず、東芝の4Kテレビは全シリーズが「全面直下LEDパネル」を採用している。高輝度な直下型LEDは、「Z10X」シリーズと「J10X」シリーズではエリア駆動にも対応し、高コントラスト表示が可能。そして、G20Xシリーズを含めた全ラインナップが後日のアップデートによるHDR対応となっている。

 高輝度・広色域に対応したパネルと、信号処理によって映像本来の色を復元する「4K広色域復元」技術も盛り込まれ、豊かな色の再現と、色階調の豊かな再現を可能にするなど、当然ながら高画質トレンドはきちんと押さえている。

 そして最大の特徴と言えるのは、多彩な超解像技術を盛り込んだ「4Kマスターリファイン」だろう。

 東芝の超解像技術の原点と言える「絵柄解析 再構成型超解像技術」は、一度高解像度化した映像を、オリジナル映像や低解像度映像と比較して差分を検出。それらをフィードバックして超解像処理の精度を高める手法だ。

 この超解像処理によって、過剰なディテールの強調やノイズ成分の増大といったエラーをなくすことで、より自然で忠実度の高いアップコンバート処理が行なえる。

 このほかに、細かな部分の質感を再現する「微細テクスチャー復元」、テレビ放送由来のブロックノイズやモスキートノイズを低減する「2K/4K放送ノイズエリア解析超解像技術」、4K映像の特性に最適化した超解像処理を行なう「4K放送映像周波数解析オートピクチャー」などなど、実にさまざまな映像処理が盛り込まれている。

BDの4K化はバツグン! 画質を手動で追い込む楽しみも!!

 個人的な印象としては、BDソフトなど品質の高い映像の4K化は抜群で、精細で質感豊かな映像が楽しめる。地デジ放送などは以前はノイズ感が目立ちやすかったが、最新モデルではノイズ感を抑える技術によって見やすい再現ができるようになってきている。

 このほか、画質モードが充実しているのもREGZAの特徴だ。いわゆる画質モードに加えて、コンテンツに合わせた最適な処理を行なう「コンテンツモード」が用意されており、これらの組み合わせで、多彩なコンテンツへの対応度を高めている。

 自動的に部屋の明るさやコンテンツに合わせた画質に調整する「おまかせ」モードも備えるが、画質調整を追い込むとさらにディテール感の向上が得られる。

 お気に入りのBDソフトなど、ここ一番というときには、徹底的に画質を追い込んで最上の画質を追求できるようになっているのも、画質にこだわるユーザーに人気のポイントとなっている。

(次ページに続く、「プラズマテレビの技術を活かすパナソニック

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