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情報の取り扱い説明書 2015年版 第6回

個々の編集力が求められる

アップルも情報遮断の時代、情報をうまく受け取る4つのポイント

2015年07月14日 09時00分更新

文● 高橋幸治、編集●ASCII.jp

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リアルなソーシャルメディアが増えるはず

 かつて「新聞紙」というメディアに定着していた「新聞=News」は、いま、「Gunosy」や「SmartNews」に張り付いている。上述の「武邑塾」などもまさにその好例で、リアルな空間におけるセミナーに、極めて「ソーシャルメディア的」なものが流入/混入したのだと考えられる。

 もちろん、世の中のすべてのリアルイベントがそうではないだろうが、よくTwitterやFacebookなどの利点と言われるいわゆる「Weak Ties」(弱いつながり)よりも若干密度の高い、かといって「Strong」でもない「Medium」なつながりが、いま、とても求められているような気がしてならない。

 有名無名を問わず、多様なジャンルの専門家が独自のテーマでプレゼンテーションを行なう世界的な講演会「TED」も、1984年の発足以来、複数のバリエーションを派生させながらグローバルな規模で知見の交換が実現されている。

 これもリアルな世界での人々の「やや強い」つながりと、ネット上での情報交換/情報共有が絶妙なバランスを保っている、極めて「トランスメディア」的な様態と言っていいだろう。

世界的なプレゼンテーションイベント「TED」(Technology Entertainment Design)。中心的な位置づけとなる「TED Conference」では5日間に約70名がプレゼンテーションを行なう。ほかにも「TEDActive」「TEDGlobal」といった派生イベントがあり、YouTubeチャンネル「TEDTalks」では過去のプレゼンテーション映像を無料で閲覧することができる

  かくいう筆者も、元週刊アスキー総編集長の福岡 俊弘さんらと編集の可能性を考えるセミナー「Editors' Lounge」を立ち上げる。目指すところはやはりリアルなソーシャルメディアだ。

 TwitterやFacebookと連携しつつも、ネット上より小規模で参加者との関係が微妙に濃い、独特な場を醸成していければと思っている。今後、「ソーシャルメディア的」なものは、同じ文脈を共有した人々が集う、リアルな空間の中に立ち現れてくるに違いない。

元週刊アスキー総編集長の福岡 俊弘さん、日本と台湾をつなぐカルチャーマガジン「LIP」編集長の田中 佑典さん、そして筆者の3人が発起人となって立ち上げた「Editors' Lounge」。第1回目は7月18日(土)、「エディターシップとは何か?~『編集』の本質とその可能性を探る」と題して、御茶ノ水のデジタルハリウッドにて開催。詳細とチケットの購入はにて(画像をクリックすると詳細が見られます)

(次ページでは、「見えなくなっていく重要な情報」)

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