タブレットが売れ、デスクトップとノート型は売れない
PCが売れないのはジョブズが目指した理想の終了を意味する
2015年08月19日 10時00分更新
薄々感づいてはいたけれども、いわゆる「パソコン」があまり売れていないらしい。パソコンと聞いて何を思い浮かべるかは人それぞれあるだろうが、私の場合、「PC=Personal Computer」とはある程度のサイズのモニターと物理的なキーボードを備え、DTPやDAWのソフトがストレスなく扱えるデスクトップ型とノート型のことを指す。
しかし、「タブレットPC」という言葉も一般に流布しているくらいだから、もはやタブレット型もPersonal Computerの範疇に入れてしかるべき時代なのかもしれない。なかにはタブレットPCで映像編集などをしてしまう人達もいるのだろう。実際、最初は「どうなんだ?」と訝しがられていたこのタブレット型が、いまやびっくりするほどの勢いで売れているという。
だから、「最近、パソコンがダメでね……」と嘆いている人達は、私と同様、デスクトップ型とノート型をパソコンと認定していることになる。では、タブレット型をパソコンと呼ぶにことについての微妙な抵抗感は何なのだろう? 私も初代の「iPad」を購入したが、トイレでのウェブ閲覧、ネットゲーム端末という悲しい末路をたどり、あっという間に使わなくなって捨ててしまった。
そもそもPC=Personal Computerとは何なのか? 今回はそんな愚直な問いを契機に、人間とコンピューターとの現在的な状況をじっくりと考えてみたい。
なんてったって、われわれがいま一歩一歩階段を上っている先には、2045年頃と推定されている「シンギュラリティー(技術的特異点)」(人工知能の性能が人間の知性を追い越す人類史のターニングポイント)が待ち構えているわけだから……。
(次ページでは、「データから見える、『パソコンが売れない』実情」)
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