中野サンプラザで7月11日に開催された「ポタ研 2015夏」(主催:フジヤエービック)。ここでは会場で見かけた新製品を中心に気になるモノを紹介していく。
ULTRASONE初のオンイヤーヘッドフォン「Editon M」
タイムロードは、7月10日に発表したばかりの8月中旬発売予定のオンイヤーヘッドフォン「Edition M」を展示。ドイツULTRASONEの製品で、同社初のオンイヤー密閉型。同社最上位的な位置づけのEditionシリーズの特徴を継承しつつ、約146gと軽量である点が特徴。店頭での販売価格は12万円前後になる見込み。
アジアの知られざる高音質ブランドがまたひとつ
トップウィングは香港のKINGSOUND製のコンデンサー型ヘッドフォンを参考展示。M-03というバッテリー内蔵のドライバー部分とヘッドフォンH-03の組み合わせで使用する。アナログ入力対応でUSB端子経由で充電する。価格や発売時期は未定。実際に音を聞くとかなり高解像度系で、さらに低域も十分に量感があり、非常に高い水準という印象だった。発売が期待される。
フルデジタルヘッドフォンに取り組むクラリオン
クラリオンブースには、フルデジタルヘッドフォンの試作機が展示されていた。すでにオーディオテクニカやSATOLEXなどが取り組んでいる方式だが、USBなどでソース機とヘッドフォンを接続し、そのデジタル信号をアナログ信号に変換せず直接ヘッドフォン駆動に用いてしまう方式。平面振動板を用いており、価格や発売時期などは未定。
なお、フルデジタルヘッドフォンはホシデンの子会社SATOLEXが先行して市場投入している。DH291-D1は、プレーヤーとUSB経由でデジタル接続することで、最大96kHz/24bitのハイレゾ音源入力に対応するモデル。内部にデジタル信号処理技術Dnoteを採用しており、入力音源をデジタル信号のままスピーカーユニットから出力できる仕様としている。サイズ的にもコンパクトだ。
潜望鏡からのぞいたような独特な雰囲気を持つハイレゾプレーヤー
コベックジャパンのブースでは、真空管アンプなどで有名な中国Cayinブランドのハイレゾプレーヤー「Cayin N6」を展示。据え置きオーディオで一般的な(逆に言えばモバイル向けでは少ない)TI製のDAC IC「PCM1792A」をデュアル搭載しており、DSD5.6MHzのネイティブ再生に対応。丸型のディスプレーにジョグダイヤルを組み合わせたGUIも特徴的だ。
ずっしりと高級感あるALOの真空管内蔵ポタアン
ミックスウェーブのブースでALO Audioの新型ポータブルアンプ「Continental Dual Mono」を試聴した。実売価格は22万円程度で、内部に真空管:3極のサブミニチュア管(Philips 6111)を2基搭載。高解像度で爽快感のあるサウンドだった。ALO Audioからは今後交換用のビンテージ管の販売も計画されているという。
ケーブルで有名なSUPRAのヘッドフォン
サエクコマースのブースには発売が決まったSUPRAの「NiTRO」(ナイトロ)を展示。7月中に市場投入される見込みで、実売価格は税別1万5000円前後になる見込み。フラットケーブルを使用したコンパクトなイヤフォン。ケーブルブランドの作ったヘッドフォンということで、コストパフォーマンスの高さを感じさせる面も。
人気のポタアン・ヘッドフォンのカラバリを人気投票
OPPO Digital JapanはPM-3、HA-2のカラーバリエーションを参考展示。来場者のアンケートをとっていた。もともとデザイン性の高い製品ではあるが。スウェード革なども用いられていたりして、なかなか面白い。
スタイリッシュなB&WのBluetoothイヤフォンも試聴可能
D&Mのブースでは、7月1日に発表された、B&W初のBluetoothヘッドフォン「P5Wireless」が展示されていた。実売価格は5万円台前半。P5 Series 2(関連記事)がベース。Bluetooth 3.0準拠で、SBCのほかaptX、AACでの接続も可能。
ラトックシステムは、既存の「RAL-KEB02iP」をカメラコネクションキットなしでiPhoneのLightning端子に接続できるアップグレードサービスを予定。購入した機器を同社に送付して、改造の上、microUSB/Lightningのショートケーブルを同梱して返却する。時期は未定だが1~2ヵ月後から開始。料金は5000円程度になる見込みだという。
ほかにもマニアックな展示が続々
完実電気が扱うAurisonicsのブースでは、スティーヴィー・ワンダーの耳型をとったカスタムイヤフォンを参考展示。ちなみに、左右の対称性が高くて、しかも耳穴が大きいのが彼の耳の特徴だそう。