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マイクロソフト・トゥディ 第151回

「Bing不動産」 - SUUMOの情報を表示できる、Bingプラットフォーム戦略第1弾

2015年07月06日 14時00分更新

文● 大河原克行、編集●ハイサイ比嘉/ASCII.jp

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「Bing不動産」はBingプラットフォーム戦略の第1弾

 実は、Bing不動産は、Bingのプラットフォーム戦略という観点からも重要な役割を担う。

 佐野氏は、「Bingは検索エンジンではなく、業界全体の知的エンジンに進化してきた」と紹介。

 「Bingの機能は、マイクロソフトが提供するサービスでの利用だけでなく、様々なデバイスに標準的に搭載されて活用できるほか、様々な業界でも利用されている。そして、音声認識のSpeech APIや、言語を認識するTranslator API、画像を認識して情報に置き換えるVision APIなど、様々なAPIを用意している。これによって、企業が提供する新たなサービスへの活用が期待できる」とする。

「Bingは検索エンジンではなく、業界全体の知的エンジンに進化してきた」

音声認識のSpeech APIや、言語を認識するTranslator API、画像を認識して情報に置き換えるVision APIなど、様々なAPIを用意

 今回のBing不動産は、日本におけるBingプラットフォーム戦略の第1弾ともいえるもので、さらに「Bing Maps APIを活用したBing Maps for Enterprise」を提供。今後は、Bing不動産での地図情報を活用したサービスの成果を踏まえながら、様々な業界へと展開していくことも視野に入れている。

 Bing Maps for Enterpriseは、法人向け地図APIソリューションと位置づけられており、企業が持つウェブサイトやアプリケーションを、簡単に地図に埋め込めるのが特徴だ。「ジオコーダーで、住所の緯度経度を取得したり、ルート検索で地点間のルート検索を行なえる」という。

 Bing Maps for Enterpriseは、企業が契約しているボリュームライセンスを利用して購入することが可能であり、その点でも手軽に活用する環境が整っているともいえよう。

 また「Bing Maps API」では、トライアルキーを利用することで90日間の無償試用が可能。企業が、自社サービスの中でどう活用できるのかなどことを事前に検証できる。

米本社直轄の体制で日本市場にアプローチ

 一方で、Bing不動産を皮切りとするBingのプラットフォーム事業は、米本社直轄の体制のもと、グロ-バル展開のひとつとして日本市場へアプローチしている点も見逃せない。ここにも、マイクロソフトのこの事業に対するこだわりが感じられる。

 「日本の企業が持つ既存のコンテンツと、Bingによって提供される様々な機能やAPI、そして、Microsoft Azureによるクラウドインフラを組み合わせることで、様々なサービスが提供できると考えている。これまでにないサービスを創出したい」と、米マイクロソフト Bingインターナショナル シニアビジネスディベロップメントマネージャーの佐野健氏は意気込む。

 Bingの機能を活用した日本発のサービスが、今後、どんな形で増えるのかが楽しみだ。


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