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最新パーツ性能チェック 第177回

GeForce GTX 980Tiは4Kゲーミング普及の起爆剤となるか?

2015年06月01日 07時01分更新

文● 加藤 勝明 編集●北村/ASCII.jp

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4Kゲーミングで威力を発揮

 それでは話題のゲームでどれだけGTX980Tiが使えるか検証してみよう。これ以降のテストは特記なき限り画質は最高設定、解像度はフルHDと4Kの2通りでそれぞれ計測した。またフレームレートの計測はすべて「Fraps」を使っている。

 まずは今となっては中程度の負荷になってしまった「バトルフィールド ハードライン」で試してみよう。ここではシングルキャンペーン開始直後にプレイすることになるカーチェイスシーンでのフレームレートを比較する。

バトルフィールド ハードライン(1920×1080ドット)のフレームレート

バトルフィールド ハードライン(3840×2160ドット)のフレームレート

 まずフルHDでの結果から分かる通り、このゲームは122fpsに見えないキャップがある。そのためGTX980TiとTITAN Xではフレームレートが飽和気味になっている。これに対しGTX980は最低fpsがGTX980Tiよりかなり低い。CUDAコア数はもちろんだがメモリーバスの弱さが露呈した格好だ。

 さすがに4KになるとさしものTITAN Xですら最高47fpsと厳しい戦いになるが、全体の傾向はフルHD時と変わらない。やはりここでもGTX980に対しGTX980Tiが圧倒的なアドバンテージを保っていることが分かる。

 ちなみにこのゲームのVRAM消費量は非常に少なく、4Kで遊んでも4GBを超えない。この性能差はメモリー搭載量ではなく、それを支えるバスの差、つまりGM200とGM204の実力差といえる。

 次は久々のメガヒットとなった「GTAV」を使って検証する。内蔵ベンチマーク機能を持っているが基本的に画面が出ないため、あえて今回は市街地の一定のコースを移動した時のフレームレートを計測した。

 画質設定関係は非常に複雑だが、アンチエイリアスは「FXAA有効・4X MSAA(リフレクション含)、TXAAなし」、シャドウは「ソフト(最大)」、その他の画質設定または“高度なグラフィックオプション”はすべて最も重くなるよう設定している。この設定で4K解像度にするとVRAMの消費量は4GBを軽く超え6GBに迫るが、GTX980でもこの状態でテストを実行している。

GTAV(1920×1080ドット)のフレームレート

GTAV(3840×2160ドット)のフレームレート

 このテストでは3DMarkとは逆にフルHDだとGTX980に詰め寄られているが、4Kになると性能差が一気に開く。これはフルHDのVRAM使用量が3.8GB弱で収まる一方、4Kになると6GB近くまで一気に増えるため。GTX980はメモリーバスの狭さが弱点とされてきたが、4Kプレイの領域ではメモリー搭載量の少なさも弱点になってしまっているのだ。

 ただ最強のTITAN Xですら平均30fpsを割っていることからもわかる通り、この画質設定ではマルチGPU構成でないとまともなフレームレートは得られない。GTX980Tiでプレイするなら、1~2段画質を落とし「高」程度で遊ぶべきだろう。 。

(→次ページヘ続く 「性能は申し分ないが発熱が気になる」)

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