レノボは5月26日、中国・北京でアジア太平洋地域向けの記者発表を実施した。5月28日から開催されるプライベートショー“Lenovo Tech World”を受けたもの。
会見では3月までレノボ・ジャパンの社長、4月からはアジア太平洋地域のプレジデントを務める、ロッド・ラピン氏が登壇。同社がIBMのThinkシリーズやNECのLAVIEといった様々なブランドを手に入れ、世界的トップシェアのグローバル企業となったこと、タブレットやスマートフォンの分野でもサムスン電子やアップルに次いで第3位に位置していると説明した。
レノボは現在パソコン中心のメーカーから、「タブレットやスマホを含めた総合メーカーに変化しつつある」とラピン氏は語る。2014年にモトローラ・モビリティの買収を完了した影響も大きく、モトローラおよびレノボのブランドを合算した、スマホのシェアは第3位となった。日本でも2014年にモトローラ製の「Nexus 6」が発売されている。
さてレノボとモトローラという2つのブランドを展開しているが、Rod氏によると「モトローラは先進国向け、レノボは新興国向け」と位置付けてシェアを増やしていくとのこと。3月に開催された、留目真伸氏の社長就任記者会見(関連記事)では、2015年度後半に日本国内でスマートフォンを展開するという言及があった。ロッド氏のコメントからは、日本国内ではレノボブランドではなく、モトローラブランドのスマートフォンが登場する考えがあると伺える。
米国市場では、Moto Xといった端末が人気だが、こうした製品が日本でも大きく展開あれば面白い。
一方、モバイルビジネスグループのDillon Ye氏は、タブレットとスマホに関する説明を行ない、ここでもモトローラとレノボブランドは2本柱として展開していくと発表した。ブランドはマーケット(地域)によって使い分け、モトローラのみ、レノボのみ、どちら存在するという3パターンを構築する。
また、新興国でもフィーチャーフォンからスマホへのシフトが進んでいると説明し、同社のシェアはこれまで中国に偏重してきたが、今後は他のアジア太平洋地域にも積極的に商品を投入していくとした。