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ASCII.jp働き方研究所 第3回

クラウドワークスのプロフェッショナルが語る新しい働き方

人はクラウドソーシングで食べていけるのか?4人の先人に聞く

2015年05月11日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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企業が個人に仕事を委託する新しい仕事の受発注形態「クラウドソーシング」。今回は会員数50万人を突破したクラウドワークスの表彰式に集まった4人のプロフェッショナルに、クラウドソーシングの実態や新しい働き方について聞く。(インタビュアー ASCII.jp 大谷イビサ、日本技芸 御手洗大祐 以下、敬称略)

新連載「ASCII.jp働き方研究所」では、TECH.ASCII.jpの大谷が日本技芸社長の御手洗大祐さんとタッグを組み、クラウドやモバイルの登場で変わりつつあるワークスタイルを現場目線で掘り下げていきます。連載立ち上げの背景はこちらをご覧ください。

60歳で始めた良さんとクラウドソーシング1本の美羽さん

大谷:自己紹介とクラウドワークス歴をお聞かせください。まずは「ありがとう オブ・ザ・イヤー」を受賞した沖縄の良さんです。

「ありがとう オブ・ザ・イヤー」を受賞した良さん

良:クラウドワークス在籍1年半の良です。デザイン学校を20歳で卒業して、5年くらい会社で基礎勉強。26歳で会社を立ち上げ、10年は自らの会社で、以降はフリーランスでインテリアデザインをやってました。60歳を機にクラウドワークスに登録し、今はおもにロゴのコンペに参加しています。

大谷:クラウドソーシングにチャレンジしようと思ったきっかけは?

良:まったく偶然です。60歳になったときに、NHKでクラウドソーシングのTV番組を観たんです。これは面白そうだなと思って、さっそく登録しました。当初はランサーズとクラウドワークスの2つやっていたのですが、2つは難しかったので、使い勝手がよいクラウドワークスに絞りました。

大谷:なるほど。次は「デザイナー オブ・ザ・イヤー」を受賞した美羽さんです。

「デザイナー オブ・ザ・イヤー」を受賞した美羽さん

美羽:クラウドワークス在籍は約2年の美羽(みう)です。2013年3月に独立して以降、クラウドワークス1本で食べてます。人脈も、実績もないまま、デザインは趣味でやっていたのですが、過去に、システムエンジニア、ディレクター、広告代理店に勤めていたので、そこでのノウハウを元に、Webに関わることをすべて仕事として受けています。

大谷:先ほどの授賞式で聞いた限りは、10代のときから独立指向が強かったという話でしたが……。

美羽:両親が自営業だったというのもあるのですが、会社に何十年も属するという考えがなかったんです。会社勤めはしていましたが、ゆくゆくは独立して、家で仕事したいと思っていました。社会人経験を得るために5年という期間を決めて会社に勤め、25歳で独立したんです。

大谷:クラウドワークスに登録したきっかけはなんですか?

美羽:SOHOという形でライターの在宅ワークはやっていたので、もともと家でも仕事を受けられるというプラットフォームは知っていました。独立の際に、いろんなデザイナーさんのブログで情報収集していた時に、まず海外のクラウドソーシングを知って、日本で調べたらクラウドソーシングにたどり着いたという感じです。クラウドワークスの場合、実務経験なくても大丈夫だったので、これはもってこいだなと思い、さっそく登録しました。

ダブルワークのねことろさんとDTPデザインのtenamonyaさん

大谷:コンペで活躍した「アイディア オブ・ザ・イヤー」のねことろさんは、デザインやイラストなど幅広く手がけてますね。

ねことろ:はい。クラウドワークスの在籍は1年弱で、デザインやイラストの仕事をやっています。今も会社で普通に事務員をやっているんですけど、なにか副業できないかな、もっとやりがいのあることやってみたいなと思って、探したのがきっかけです。事務員をやる前は、4年くらい印刷会社でデザインをやっていたので、そのスキルを活かせる仕事をやろうと思っていました。最初の半年は簡単なコンペから参加していきましたが、コンペに受かるようになったり、コンペ落ちてもお声がけいただいて実績ができてきました。

大谷:今はデザインがメインなんですか?

ねことろ:当初はデザインだったのですが、もともと絵を描くのは好きだったので、イラスト描いたら、ロゴとかパンフレットとか、今までやってみたいなという仕事をいただけるようになりましたね。

御手洗:ダブルワークということですが、会社の制約とかはあるんですか?

ねことろ:特に制約は厳しくない職場です。残業や休日出勤もないので、出社前や帰宅後の空いた時間を利用してクラウドワークスさんのお仕事をさせていただいてます。

大谷:逆にクラウドソーシングがなければ、仕事を請け負えなかったんじゃないですか?

ねことろ:そうですね。印刷会社にいたときは、知り合い経由で町内会や料理教室のチラシ作るくらいでした。創作意欲をぶつけるだめにイラスト描いても、コミケに出展するとか、完全に趣味。でも、周りの人からは、せっかくDTPやイラストできるんだったら、活かせる仕事やってみたらと言われていたので、クラウドソーシングという形はありがたかったです。

大谷:4人目は「シニア オブ・ザ・イヤー」を受賞したDTPデザイナーのtenamonyaさんです。

「シニア オブ・ザ・イヤー」のtenamonyaさん

tenamonya:登録したのは2年ちょっと前かな? もともとは大学卒業して印刷会社で働いていました。独立するつもりで3年でやめるはずだったんですけど、3年経った時点で考えたら、これでは仕事来ないぞと思い、結局8年務めましたね。その後、有限会社を興し、以降は24年くらい1人でデザインの仕事やってます。

大谷:クラウドワークスに登録したきっかけは?

tenamonya:お客さんの要望もあって、Twitterを始めたときにクラウドワークスさんにフォローされたのがきっかけですね。今はコンペでDTP全般の仕事を請け負っています。DTPはデザインのことからデータの作り方、印刷のいろいろな決まりごとまで知っておかないといけませんから、ロゴに比べたらコンペに応募する人が少ないので。

大谷:なるほど。私も一応出版社の人ですが、DTPはフォントやプリンター、Macintoshは、けっこうな投資が必要ですしね。そもそもDTP自体が企業でしか請け負えなかったので、隔世の感があります。

tenamonya:22年前、僕はMacやDTPソフトまで含めて、一式300万円ほどかかりました。

美羽:ひえー。

tenamonya:昔はシャッキントッシュって言ってましたからね(笑)。フォントも、20書体で100万円とかしました。

大谷:そんな時代だったんです。そういう意味では、幸せな世代ですよね。機材は安くなったわ、クラウドソーシングのような仕組みはできてきたわで。

(次ページ、自分を律するのが重要 クラウドワーカーの1日とは?)


 

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