猫を飼ってるお宅訪問シリーズ、というか、お宅の猫を撮らせてくださいというか、勝手にそんなシリーズをはじめたくなったのではじめてみるのである。
まずはうちから自転車で15分くらいのところにお住まいのK夫妻。今年になってから知り合ったのだけど、溺愛猫がいる上に比較的近所ということで、カメラを持ってお邪魔させてもらったのだ。
名前はキリ。
初対面である。
はじめて遊びにいくおうちでいきなり猫に挨拶などをしてはだめ。知らない人が現われたら猫は「警戒モード」である。そこで目なんて合わせたら、当人にその気はなくても猫的には「ガンとばされた」と思って、警戒モードが「超警戒モード」にランクがあがるのだ。
猫にもいろいろいるけど、訪れたときにササッと隠れられたら、決して追いかけて覗きにいってはだめ。
そういうときは、出てくるまでのんびり飼い主とお茶でもしながら談笑すべし。猫は「ビビり」と「好奇心」の狭間で揺れ動いてるので、好奇心がまさるのを待つのだ。そうするとひょっこり様子を見に現われる。
このときは10数分でそーっと現われ、私のカメラバッグを見つけると「見知らぬものがあるぞ」と匂いをかぎはじめた。そのときに撮ったのが冒頭写真。
まだちょっと緊張してるけど、向こうから出てきて来れたらしめたものである。こいつは敵じゃないなとわかったら、近寄りはしなくても逃げることもなくなる。それまではカメラは横に置いてあまり撮らないようにする。
警戒心が薄れてきたらお気に入りのオモチャの登場である。緊張してるとオモチャが目の前を横切っても反応しないけど、解けてきてればそっちへの好奇心が勝つのだ。
おうちで猫を撮るときはシャッタースピード優先が吉。ISO感度はもうしょうがないのでどんどん上がってもらう。何しろ猫はちょこまかと動くので被写体ブレを起こすのだ。
可能な限り明るいレンズを用意し(単焦点レンズを何本か持っていくのもよし)、シャッタースピードは1/250秒くらいを目安に、遊んでるときは速めに、寝てるときは遅めにと調整しながら撮るのがお勧め。
そろそろ慣れてきたかなと思ったら、K夫妻の夫が「これを手に付けると舐めに来てくれるかも」とキリお気に入りのおやつをくれたので、手のひらにのっけて差し出してみると、来たっ。
これで一安心ですな。
(次ページに続く、「ネットワークカメラで監視するほどの過保護ぶり)」
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