ReadyNAS OS 6.2、Dropbox風のWindows/Macフォルダ同期機能も無料で使える
ReadyNAS新ファームウェアは強力な“5段階のデータ保護”
2015年02月27日 14時00分更新
昨年(2014年)11月、ReadyNASのファームウェアが「ReadyNAS OS 6.2」にメジャーバージョンアップされ、“5段階のファイル保護”など幾つかの機能強化が施された。今回は、より便利で安全になったReadyNASの機能群を具体的に見ていこう。
さらに強力になった!ReadyNASのファイル保護機能
ReadyNASは、豊富なデータ保護機能を使って、大切なファイルを簡単に守ることができる。ReadyNAS OS 6.2では、次の5種類のファイル保護機能が用意されている。このうち、5つめの「Bit Rotプロテクション」が、今回新たに追加された保護機能である。
1:ディスク故障に備える自動RAID(X-RAID2)
2:任意の時点へのファイル復元ができるスナップショット(回数無制限)
3:リアルタイムスキャンが可能な無料のアンチウイルス機能
4:クラウドや遠隔拠点へのオフサイトレプリケーション
5:ディスクの経年劣化エラーに備えるBit Rotプロテクション
“Bit Rot”は、あまり聞き慣れない言葉かもしれない(少なくとも筆者は知らなかった)。「Rot=腐る」なので直訳すれば「ビットが腐る」、実際にはHDD上に磁気記録されているビットが経年劣化(記録磁気が弱まるなど)して、正しく読み取れなくなる障害を指す。簡単に言えば、長年保存されていて、アクセス頻度の低いファイルが「自然に壊れてしまう」現象だ。
Bit Rotプロテクションは、Bit Rotの恐れがあるビットを自動的に発見、補修(再書き込み)してくれるデータ保護機能である。ReadyNAS OS 6.2では、共有フォルダごとにBit Rotプロテクション機能が設定できる(標準設定では有効になっている)。通常は有効にしておくのがオススメだ。
“Dropbox風”フォルダ同期など、ReadyCLOUDがより便利に
ReadyNAS OS 6.2では、ネットギアが無償で提供するクラウドサービス「ReadyCLOUD」がより便利に使えるようになっている(ReadyCLOUDの基本的な使い方はこちらの記事を参照してほしい)。
まず、Windows/Mac用のクライアントアプリ(これもReadyCLOUDという名前だ)が登場した。これは従来のクライアントアプリ(ReadyNAS RemoteとReadyDrop)に代わるもので、ReadyNASを使った“Dropboxライクな”フォルダ同期機能を提供する。ReadyNASとクライアントは自動的にVPN接続されるので、社外に持ち出したPCやMacでも問題なく同期できる。
クライアントPC/MacにReadyCLOUDアプリをインストールし、ReadyCLOUDサイトで登録済みのアカウントでサインインすると、自動的にローカルの同期フォルダが作成される。ここでファイルを追加/編集/削除すると、ReadyNAS側の共有フォルダに変更が反映されるわけだ(その逆も同様)。アカウントごとに同期できるフォルダを設定できる。複数のユーザーで同じフォルダを共有すれば、共同作業にも便利だ。
もちろん従来どおり、iOS/Android用のアプリやWebブラウザからReadyCLOUDにアクセスして、ファイルをアップロード/ダウンロードすることも可能だ。
また、ReadyCLOUDサイトから、ファイルのダウンロードURLを特定の相手にメール送信できるようになった。ダウンロード時のパスワードを指定したり、有効期限(日付またはダウンロード回数)を設定することも可能だ。
そのほかにも、ReadyNAS OS 6.2には、Mac向けの「Time Machine」バックアップ機能の改善、省電力化のためのディスクのスピンダウン(回転停止)設定の追加などの変更点がある。より便利に、安全になったReadyNASを、ぜひ試してみてほしい。
(提供:ネットギア)