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しっかり者のファイルサーバー、ReadyNASがやって来た! 第3回

“お任せRAID機能”のX-RAID2と“NAS+クラウド”のReadyCLOUDを詳しく紹介

RAIDもクラウドも簡単に!ReadyNASの便利な機能を調べてみる

2014年11月17日 14時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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ReadyNASに「クラウドの便利さ」をプラスするReadyCLOUD

 続いて、前回紹介できなかったもう1つの機能、ReadyCLOUDについて紹介していこう。

 ReadyCLOUDは、ネットギアがReadyNASユーザー向けに無償提供するクラウドサービスだ。これを利用すれば、社外ネットワーク(インターネット)からクラウドを介してReadyNAS上のファイルにアクセスすることができるようになる。つまり、外出先からReadyNAS上の書類を取り出したり、社外スタッフと共同作業する際にReadyNAS上でファイルのやり取りができたりするわけだ。ただし、ReadyNAS本体をインターネットアクセス可能なネットワーク環境に接続していなければならない(これはファイアウォールの内側でも問題ない)。

ReadyNASとReadyCLOUDを連携させることで、インターネット経由でファイルアクセスが可能になる

 まずはReadyCLOUDへのアカウント登録が必要だ。ReadyCLOUDのWebサイト( http://readycloud.netgear.com/ )にアクセスして「管理」タブをクリックすると、「サインイン」のダイアログが表示される。ここで「アカウントの作成」から新規アカウントを登録し、サインインしよう。これはReadyCLOUDの管理者アカウントとなる。

ReadyCLOUDのサイトでアカウントを作成する

 続いてReadyNAS本体側で、ReadyCLOUDへの接続設定を有効にする。まずReadyCLOUDの「検出」タブ→「管理」ボタンで、ReadyNAS本体の設定画面を開く。次に「クラウド」タブにある「ReadyCLOUD」の「OFF」ボタンをクリックして、先ほど作成したアカウント情報を入力する。

ReadyNAS本体の設定画面で先ほど作成したReadyCLOUDのアカウント情報を入力し、ReadyCLOUDへの接続を有効にする

 ふたたびReadyCLOUDの画面に戻り、「管理」タブをクリックすると、今設定したReadyNASが登録されているはずだ。最小限のステータス情報も表示されている。

ReadyCLOUDの管理画面。ここで複数台のReadyNASをまとめて管理することもできる

社外スタッフにReadyCLOUD経由でアクセスする権限を与える

 さらに、ReadyCLOUDの画面で「アクセス」タブをクリックすると、ReadyNAS上のフォルダやファイルを参照できる画面に切り替わる。

ReadyCLOUD上のファイルアクセス画面。ブラウザへのドラッグ&ドロップでファイルのアップロード/ダウンロードもできる

 ここで注意が必要なのは、ReadyCLOUD上のユーザーやアクセス権限は、ReadyNAS本体で設定したLAN内のそれとは独立しているという点だ。つまり、あらためてReadyCLOUD用にユーザーを登録し、各フォルダへのアクセス権限を割り当てる必要がある。

 これを利用すれば、社内LANにアクセスできないパートナー企業や社外スタッフとの共同作業でも、ReadyCLOUDとReadyNASを介したファイルのやり取りが実現するわけだ。もちろん社内のスタッフも、外出先からアクセスしたい場合などに使える。

 「管理」タブの「ユーザーの招待」ボタンをクリックすると、招待メールの宛先アドレスを入力できる。招待メールを受け取ったユーザーが、メールに書かれているURLをクリックしてパスワードなどを登録すれば、ReadyCLOUDのユーザーとして追加される。あとは管理者が、フォルダのアイコンを右クリック→「許可」から、そのユーザーにアクセス権限(リード/ライト)を与えればOKだ。

簡単VPN機能のReadyNASRemote、フォルダ同期のReadyDrop

 さて、先ほどReadyNAS本体の設定画面でReadyCLOUDへの接続を有効にした際、同時に「ReadyDrop」「ReadyNASRemote」という機能も有効になったはずだ。ReadyNASRemoteは、ユーザーの手元にあるPC/Mac/iOS/AndroidデバイスとReadyNASをVPN接続する機能。ReadyDropはそのVPNを利用して、デバイス上のフォルダとReadyNAS上のフォルダの内容を同期させる“Dropboxライクな”機能である。

 これらの機能を利用するには、デバイス側にアプリケーションをインストールする。ReadyCLOUDのWebページ右上、「ダウンロード」タブをクリックすると、ダウンロード画面が表示される。なお、iOSアプリはiTunes Store、AndroidアプリはGoogle Playから入手できる(いずれもアプリ名は「ReadyCLOUD」)。

ReadyNASRemoteのソフトウェアダウンロード画面。Windows版、Mac版、iOS版、Android版が提供されている

 いずれのデバイスでも、インストールしたアプリを起動するとサインインが求められる。ここで必要なのは、先ほどReadyCLOUDで登録したアカウント情報(ユーザー名/パスワード)だ。

 サインインすれば、ReadyNASとVPN接続され、エクスプローラーでファイルを読み書きしたり、アプリ上でファイルを閲覧(iOS/Androidアプリの場合)したりできるようになる。

Windows版のReadyNASRemote設定画面。ReadyCLOUDで登録済みのアカウント情報を入力してサインイン

ReadyNASとVPN接続されるので、LAN内と同じようにエクスプローラーで開き、ファイルを読み書きできる

iOS版のReadyCLOUDアプリ。ReadyCLOUDアカウントでサインインする

アプリ内でOfficeドキュメントやPDF、画像ファイルなどの閲覧ができる

 またReadyDropでは、デバイス/ReadyNAS上の同期するフォルダを指定する。これにより、複数のデバイス間で常に最新のファイルを扱うことができる。複数人での共同作業にも便利だろう。なお、iOS/Androidアプリには、デバイスの写真すべてをReadyNASに自動バックアップする機能もある。

* * * * *

 以上、今回はReadyNASが備える2つの特徴的な機能、X-RAID2とReadyCLOUDについて詳しく見てきた。これらの機能がすべて無料で(追加コストなしで)使える、というのも嬉しいところだ。

 さて次回は、オフィスで使うファイルサーバーとして非常に重要なデータ保護のための機能群を見ていくことにしたい。バックアップやレプリケーション、スナップショットなどなど、ReadyNASは豊富なデータ保護機能を備えている。どうぞお楽しみに!

(提供:ネットギア)

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