「いい音」を探る楽曲制作プロジェクト
東京女子流の録音開始、エンジニアの機材はほぼ使わないって本当!?
2015年03月09日 17時00分更新
同じパートを繰り返しながら、少しずつレコーディングは進んでいく
庄司さんがブースに入り、レコーディングスタート。サビ部分から同じパートを何度か歌っていく。例えば、「蕾が花へ」の場所などは、「つぼみ」と歌わずに「つっぼみ」と歌う──といったように、歌い方などを確認しながら進めていく。ここで決めた歌い方が、その後にレコーディングするメンバーに引き継がれるため、きちんと決めていくことが重要になる。歌入れが終わった庄司さんに、歌入れの作業について話を聞いてみた。
── 歌入れのときは、どんなことを考えながら歌っているんですか?
庄司 注意されたことを自分なりに意識して、歌えるようにしようと考えるのがいちばんです。だから、言われたことは、その都度きちんとメモをしています。
── ライブで歌うときとはまったく違いますよね?
庄司 そうですね。ライブだとダンスの振りがつくし、歌入れのときのように紙を見ながらできないので、歌い方などをすべて頭に入れるのが難しいですね。しかもそれを踊りながらやるので、さらに難しくなります。
── 歌い方なども頭に入れるんですね。
庄司 はい。ただ、できるだけ覚えようとしても慣れてないというか自分の中に入って来ないこともあるので、そこはまだ課題です。考えなくても自然と歌えるよう体に入れたいですね。
── ライブはすべて生歌ですよね。歌い方なども含めてすべて覚えるのはすごいなと思います。
庄司 もうすぐ持ち歌が50曲になりますが、そろそろ怪しいです(笑)。
株式会社ユニバーソウルでは、録音用のマイクとしてNEUMANNの「U47」を使用。1947年に製造されたヴィンテージマイクだ。400本しか出ていないオリジナルの1本だとのことで、部品なども当時のままの状態で存在しているものはかなり希少なのだそうだ
各メンバーが庄司さん同様、自分のパートの歌入れをしていく。すべての歌入れが終わったら、ギターの音入れとなる。今回の楽曲のギター演奏を担当するのは是永氏。歌入れ作業と同様、パートごとにそこに合ったアレンジ音を入れながら進めていく。いくつか異なるアレンジを録音し、あとで松井 寛氏が使用するアレンジ音を選ぶ──といったパートもあった。
今回のプロジェクトでは、楽曲制作の様子を伝えるとともに、楽曲ができあがっていく過程を実際に音源として聴くことでよりわかりやすく理解してもらおうという目的もある。レコーディングで生音が加わり楽曲ができあがっていく様子をサンプルとして配布するので、ぜひ聴き比べてほしい。
映像に収録されている楽曲
- 松井氏のアレンジ後の楽曲
- ボーカルのみ
- ギターのみ
- ボーカルとギターが加わった楽曲
(次ページでは、「東京女子流がオーディオについて学ぶ!!(2回目)」)
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