「いい音」を探る楽曲制作プロジェクト
東京女子流の録音開始、エンジニアの機材はほぼ使わないって本当!?
2015年03月09日 17時00分更新
ラックスマン株式会社広報担当の小島 康氏、サウンドプロデューサーの与田 春生氏、作曲家の山田 巧氏の3名の対談でスタートした本連載。制作する楽曲はダンス&ボーカルグループの東京女子流に提供されることとなった。
前回までは曲作りの作業を紹介。作曲された原曲が松井 寛氏によりアレンジされていくところまでを見てきた。今回は生音を加えていくレコーディングだ。メイントラックとなる東京女子流メンバーの歌を入れていく作業を中心に見ていこう。歌入れが終わると、是永 巧一氏によるギターを生音で加えていく。
作業行程としては、まず歌を入れるために詞を作成する。こちらは東京女子流の楽曲「Say long goodbye」などを担当する杉村 喜光氏が担当。できあがった歌詞を元に、東京女子流のリーダーである庄司 芽生が中心となって各メンバーの歌割りを決めていく。その後、それに合わせてメンバーの歌入れをして、最後に是永氏のギター音を加えたら、楽曲のすべてのレコーディングが完了する。
レコーディングの主な行程 | |
---|---|
作詞 | 歌を入れるために歌詞を作成する |
仮歌を入れる | 歌詞に合わせて仮歌を入れていく。それを元に歌い方などの細かい部分も調整していく |
歌割りを決める | 東京女子流のようなグループの場合は、各メンバーが歌うパートを歌詞を元に決めていく |
歌入れ | パートごとにメンバーの歌を録る。フレーズごとに繰り返し歌い、仕上げていく |
そのほかの楽器の音入れ | 今回の楽曲の場合は、楽器はギターのみ生音での録音となる。こちらもパートごとに繰り返し録音し、仕上げていく |

庄司 芽生
東京女子流のリーダー。1997年7月2日生まれ、山形県出身。今回の楽曲制作では、歌詞の入った状態での仮歌のほか、メンバーの歌割りなども担当している

是永 巧一
大分県出身のギタリスト、アレンジャー、音楽プロデューサー。日本のロックバンド「レベッカ」のサポートギタリストとしても知られており、ONE OK ROCKのプロデュースなど数多くのアーティストのレコーディング、ライブで精力的に活動している
(次ページでは、「できあがった歌詞を元に、東京女子流メンバーの歌割りを決める」)

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