両者のスペックを比較してみる
Xperia Z3のスペックは、5.2型のフルHDディスプレーにCPUがクアッドコアのSnapdragon 801(MSM8974AC) 2.5GHz、メモリーは3GB、内蔵ストレージは32GB。防水・防塵にも対応する。サイズは約72×146×7.3mm、重さが152g。
BMW Z3のスペックは2シーターオープンで、エンジンが直列6気筒の排気量が約2200cc。最大出力は170馬力(6100rpm)、最大トルクは21.4kg・m(3500rpm)パワステ、ABSなどの快適・安全装置を搭載する。サイズは約4060×1740×1280mm、車重が1310kg。
Xperia Z3は2.5GHzのクアッドコアCPUと3GBのメモリーという、スマホの中でも最高峰のスペックを誇るだけあり、動作がとにかくキビキビしており、タッチパネルにおける指の追従性もかなりいい。このテストをするために、タッチパネルを指でなで回したが、指に吸い付くように画面が動き、遅延もほぼないので気持ちがいい。ホーム画面をめくるたびにカクカクする機種もあるが、非常に滑らかだ。ブラウザーでかなり情報量が多いページ(ASCII.jpとか)をPCモードで閲覧したときも、読み込みで詰まるようなことはなかった。さすがは世界で揉まれているXperiaシリーズのフラッグシップだ。性能面ではケチの付けようがない。
ディスプレーサイズは5.2型とファブレットに近いサイズになってきたが、72mmの横幅、7.3mmの薄さのおかげと、左右のフレーム幅が狭いため、ディスプレーの大きさに対して本体はそれほど大きいとは感じない。むしろZ2よりもシェイプアップされており、大型端末を敬遠している人にもオススメできる。一般的な手の大きさなら、しっかりと握ることはできるだろう。ただし、さすがに片手操作は厳しい。無理に片手で操作せずに、ちゃんと両手でしっかり持って操作したほうが落下させにくいという点でもいいだろう。
対してBMW Z3だが、直列6気筒の自然吸気エンジンを搭載しており、排気量は2200ccだが、パワーは170馬力に留まる。日本では2000ccで280馬力を発生させるクルマが多い(ランエボとかインプとか)ので、スペックだけで見るとパワー不足感は否めない。しかし、もともとマツダのロードスターを意識して作られたクルマであり、スポーツカーのような速さで勝負するクルマではないので馬力は気にしないようにしていたが、以前、富士スピードウェイを走ったときには、ストレートで5速全開でも160km/hで打ち止めになってしまったのはショックだった。真夏だったのでエンジンがタレていたとか、そもそも筆者がヘタすぎるので立ち上がりからの加速がなってなかったとか、いろいろと悪条件ではあったのだが。
サイズは約4060×1740×1280mm(全長×全幅×全高)、重量は1310kg。見た目は低重心コンパクトなのだが、このクラスのクルマにしてはズシリと重い。直6エンジンを無理矢理突っ込んでいるので、かなりのフロントヘビーだ。パワステだが、ステアリング操作はガッシリしている。コンパクトカーのようにフワフワとしているよりも安定感があるので、これはこれで好みだが。同時代に発売されていたマツダ・ロードスターの車重が1000kgを切っていることを考えると、ちょっと重すぎると言わざるを得ない。“重い”ということは燃費や運動性能など、クルマのさまざまな部分に影響してくるのだ。
ということで、スペックと使い勝手のバランス対決は、“Xperia Z3の勝ち”としたい。
(次ページでは、「Xperia Z3とBMW Z3、どっちがカッコイイ?」)
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