基板はあっさりと引っぱり出せる
過去の特集も含めて多くの小型PC、もしくは小型PCベアボーンにタッチしているが、総じて自作PCパーツを販売するメーカー製のものは、高い確率で「好きに遊んで良いぞ!」的な作りになっている印象がある。
今回の特集で紹介したBRIX Gamingがとくに顕著であったし、白LIVAも開封時点で基板がこんにちはであり、ZBOX CI320 nano Win8.1 with Bingからもそんな匂いを感じた。
もちろん、パワーユーザー向けのアクションでしかないのだが、自作PCに慣れてきたと感じているのであれば、まずは5インチベイに住まわせてみるといいだろう。
その過程で加工方法やマウントの作り方、電源確保などを学べる。さらにステップアップとして段ボールケースを作ってみたり、天井からぶら下げてみたりなど、微妙にがんばる方向を間違えたIoTワールドの想像を楽しめるハズだ。
意外と動くCeleron N2930
CPUは「Celeron N2930」だが、すっかりCeleronさんもクアッドコアなご時世であり、少し前のCeleronさんとは比較にならないほどパワフルになり、ちょっとウェブブラウズしたり、動画を視聴したり、軽めのオフィスファイルの編集くらいであれば、実に快適な動作をしてくれる。
またそれらの負荷であれば、筐体がほんのりと暖かくなる程度で、熱によるトラブルの心配もなさそうだった。負荷チェックとしてはPrime95とFurmarkを回して放置してみたが、これも極端に筐体が熱くなることもなく、ファンレス構造はしっかり機能していることを確認できた。
ただし、ゲーミングPCとしてはやはり非力であり、たいていのブラウザーゲームはプレイできそうだが、一部の妙に重いFlash構造になっているブラウザーゲームではストレスを感じるほど遅くなるものと思われる。このあたりは、普段プレイしているタイトルの負荷をあらかじめチェックしておくといいだろう。
では消費電力はどうだろうか。ワットチェッカーで各ポイントで計測してみたところ、多少の負荷であれば10W圏内に収める傾向が多く、CPUとGPUをフルロードした場合で17Wという結果になった。そこまでするシーンはスペック的にはまずなさそうなので、10W前後というイメージで運用するといいだろう。
豊富なインターフェースと
そこそこの割り切れる性能が魅力
ZBOX CI320 nano Win8.1 with Bingは、OSコストが掛かっていないため、これまで以上に安くPCを入手できる。前述の通り、CPUはCeleronであり、Coreシリーズと比べると非力であるのはたしかだが、割り切っての運用に適している。また組み上がった状態での販売なので、サブPCは欲しいが細かい作業は苦手という人も手にしやすいだろう。
パワーユーザーであれば、本機をベースとして都合のいい状態にするなど、あれこれとプランが思い浮かんでいると思うので、それを十分に楽しむといいだろう。記載した通り、基板はあっさりと引っぱり出せる。
2013年から続いて、2014年も小型PCに魅力的な製品が多く登場している。ピンときた製品があったのなら、笑顔でポチって遊んでみてほしい。
この連載の記事
-
第2回
PCパーツ
白LIVAとiPhoneでD.E.S.U.N.Oプラットフォームを拡張するんですの -
第1回
PCパーツ
手のひらサイズにミドルクラスGPU! ロマン溢れるBRIX Gaming -
第-1回
PCパーツ
最新小型ベアボーンPC活用術 - この連載の一覧へ