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将来的なSDN化に備える「SDN Ready」なネットワーク機器なども投入

NEC、オーバーレイ製品やコンサルティングなどSDN施策強化

2014年08月28日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 NECは8月27日、SDN(Software-Defined Network)事業についての強化戦略を発表した。新たにオーバーレイ方式のSDN製品や従来型ネットワーク機器にSDN機能を付加した「SDN Ready」製品などを投入するとともに、SDN専門エンジニアの育成、これまでのSDN導入実績を生かしたコンサルティングサービスの提供も行う。

NECのSDNソリューション体系。「NEW」と書かれた部分が新製品

OpenStack環境向けオーバーレイSDNなど新製品を投入

 新製品の「UNIVERGE PF6700」は、オーバーレイ方式のSDNを提供する大規模データセンター向けソフトウェア群。OpenStackおよびKVMで構成されたクラウド基盤をターゲットとしている。外部ネットワークとのゲートウェイも備えており、既存のSDN化されていないサーバーファームとの相互接続も可能。

 PF6700の販売/出荷開始は9月末の予定で、最小構成価格は505万円からとなっている(税抜、OpenStackを除いたソフトウェアのみの価格)。

オーバーレイ方式のSDNを提供する新製品「UNIVERGE PF6700」。KVM仮想マシン間を仮想ネットワーク(レイヤー2トンネル)で結び、ソフトウェアコントローラーによる構成を可能にする。外部ネットワークとのゲートウェイ機能も備える

 また、企業向けL3スイッチの「UNIVERGE QXシリーズ」やWANルーターの「UNIVERGE IXシリーズ」において、SDN機能を搭載した「SDN Ready製品」の提供を開始する。従来のネットワークを維持しながら、必要に応じてSDNコントローラーを追加導入して、段階的にSDN化することが可能になる。

 SDN ReadyのQXシリーズは同日より販売/出荷開始。価格は「QX-S5948GT-4X2Q」が178万円から、「QX-S5948XP-4Q」が368万円から、「QX-S5948XT-4Q」が390万円から。さらにQXの低価格モデルについても順次SDN対応していく方針。また、IXシリーズの販売開始時期や価格は近日公開予定。

WANルーターのUNIVERGE IXにSDN機能を搭載して“SDN Ready”化。NECネクサソリューションズのインターネットVPNサービスにも採用予定(来年リリース)

アクセススイッチのQXシリーズにもSDN機能を搭載。機器更改タイミングで順次導入し、将来的なSDN化に備えることも可能

 「ネットワーク運用自動化ソリューション」は、「WebSAM Network Automation」を利用し、SDNと従来技術のネットワーク機器(スイッチやファイアウォールなど)の混在環境を統合運用可能にするソリューション。SDN/非SDNの監視や運用を統合、ネットワーク設計/設定を自動化することで、SDNへの移行途中も含むネットワークの管理負荷を軽減する。

 ネットワーク運用自動化ソリューションの出荷開始は9月末で、価格は280万円から(ソフトウェアのみの価格)。

ネットワーク運用自動化ソリューション「WebSAM Network Automation」。SDN/非SDNの混在環境にも対応した運用/設定の自動化を実現する

 SDNコンサルティングサービスは、顧客の事業戦略などもふまえ、顧客にとって最適なタイミングでのSDN環境への切り替え支援を行うサービス。NECではこれまで200システム以上のSDN導入を手がけてきたが、その実績をユースケースとしてモデル化し、これに基づき提供する。具体的には「ネットワーク戦略の策定支援」「現状/課題分析支援」「実施ステップ策定支援」「RFP案策定支援」という4段階に分かれている。同日より提供を開始し、価格は100万円から(個別見積もり)となっている。

SDN専門エンジニア育成、SDN営業体制も強化方針

 SDN事業強化のため、NECでは今回、従来のネットワークエンジニアに加えて、今年度中に新たに100名のSDN専門エンジニアを育成すると発表している。さらに、パートナーも含む営業職向けのSDN教育も拡大し、現在の800名から2015年には2000名の営業体制を敷く方針。

 発表会に出席したNEC 執行役員の福田公彦氏は、「(2017年までに)ネットワーク市場全体の約3割が『SDN化』されると予測している」と述べ、SDNの世界市場は現在(2014年)の5000億円規模から2017年には4.7兆円規模まで成長するとの推計を示した。なお、NECのSDN関連売上は2013年度で約200億円で、2014年度はこれを500億円程度まで拡大することを目標としている。

 また福田氏は、これまで国内/海外で200システム以上のSDN導入を手がけてきた結果、企業の経営課題に直結するさまざまな付加価値と、顧客のニーズが見えてきたと述べ、今回の発表製品/サービスではそれらを生かしたものであると説明した。

SDNを提案する中で、顧客からは「ベンダーロックインでないこと」「既存のネットワーク投資を保護すること」「最適なタイミングで導入できること」といった“真の顧客ニーズ”が見えてきたと、福田氏は説明した

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