オフィス内LAN最適化など、多数の事例に基づくソリューション紹介
SDNの“実績”をInterop会場に持ち込んだ現実路線のNEC
2014年06月13日 06時00分更新
今年のInterop Tokyoは、多くのネットワーク機器ベンダーが「SDN」をテーマとした製品展示を行い、しのぎを削っている。そんな中、早期から着実にOpenFlow(Programmable Flow)ソリューションの実績を積んできたNECは、その“実績”を反映した展示を行っている。
大きな模型展示が目を引くJR東日本の「駅構内共通ネットワーク」導入事例(関連記事)では、それまで用途ごとに構築されていた数十種類の独立したネットワークを統合し、「UNIVERGE PFシリーズ」によりVLANで仮想ネットワーク化したことが紹介されていた。統合とSDN化により、駅舎工事の際のネットワーク改修の大幅な簡素化、スマホ向け「JR東日本アプリ」などの新サービスの迅速な提供を実現している。
UNIVERGE PFを導入してオフィス内のLANを“最適化”するソリューションも紹介されているが、こちらはテレビ朝日や名古屋市立大学病院(関連記事)といった実績がある。前出のJR東日本の事例と同様に、いずれの事例も用途ごとに乱立していたネットワークを物理的に統合し、そのうえで個別の仮想ネットワークを構成して利用者ニーズを満たしている。
段階的なネットワーク更改、効率的な投資を踏まえている点が“現実路線”たるゆえんだ。たとえば上記2例とも、ネットワークの中心(コア)のスイッチだけをPFシリーズに置き換え、フロアスイッチはより安価な「UNIVERGE QXシリーズ」で対応している。「将来的なSDN化に備え、機器更改の段階でPFスイッチを導入し、順次SDN化していくことも考えられる」(NEC説明員)。
また、「NEC神奈川データセンター」や「NEC Cloud IaaS」など、NEC自身のサービスにおけるSDN適用事例も実績として紹介されている。
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