ガジェット集積地の深センでは、「AppleWatch」発売の前後でスマートウォッチを扱う店をぽつぽつと見かけるようになった。
値段はAppleWatch似のもので250元(約5000円)程度から、QQや微信などのメッセンジャーの着信通知や歩数計や時刻表示ができるもので100元(約2000円)弱から入手できる。
売られているスマートウォッチは模倣したものだけではない。いくつかの展示会を回るうちに、さまざまな差別化を図ろうとしたスマートウォッチを見て触ることができたので紹介したい。
高精細ディスプレーを採用する「GEAKWatch2」
中国のスマートウォッチの中で頭一つ出ているのは、果殻の「GEAKWatch2」だ。GEAKWatchでは四角形だった本体は円形になり、安っぽさがないためモノとして装着したくなる。
標準タイプのGEAKWatch2が1999元(約4万円)。ベルトや本体の材質にこだわり、標準タイプよりバッテリーの持ちを2割長くし、心拍数も計れるようにした「GEAKWatch2 PRO」が2499元(約5万円)だ。なかなかの値段だが、これまでに累計で25万台を販売している。
横の「バック」「ホーム」「セッティング」各ボタンとタッチパネルで操作でき、スペックは4GBストレージと384MBメモリー、無線関連ではBluetooth 4.0と無線LANを内蔵。320×320ドット表示が可能な1.26型ディスプレーにより、他の中国製スマートウォッチよりも精細で気持ちよく使えるのがなによりの魅力だ。
独自OS(GEAK Watch OS)を搭載し、時刻関連やカレンダー関連やスマートフォンとの連携ほか、家電をコントロールする「Broadlink」やパワーポイントの操作などができる。ゲームはベトナム発の人気ゲーム「Flappybird」がインストール可能。また、カスタム時計プラグインを果殻自身で用意したほか、デザインコンテストも実施し、ユーザーが開発したのプラグインが多いのも魅力だ。
セキュリティーベンダーが販売する
子供向けスマートウォッチ「360児童衛士3」
GEAK Watch以上に売れているのが子供向けのスマートウォッチ「360児童衛士」で、第二世代の製品「360児童衛士2」は80万台が売れたそうだ。
360とは正式には「奇虎360」というセキュリティーベンダーで、同社が出す最新のスマートウォッチが第三世代となる「360児童衛士3」だ。
解像度は128×128ドット。詳細な居場所をつかめることを目的に、GPS、WiFi、2G、重力センサーを内蔵し、SIMカードが挿入でき、両親の電話番号など、特定の電話番号にかけることができる。
厚さは15mmながら500mAhのバッテリーを内蔵。連続待受は約5日間を実現し「Apple Watchより待受時間は6倍長い」とアピールする。地図で行動範囲を指定し、それを出るとアラームが鳴る仕掛けもある。値段は399元(約8000円)。
(次ページに続く、「紫外線が測れる女性向けスマートウォッチなども……」)

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