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もうBluetoothスピーカーには戻れない?

ソニー「SRS-X7」はネットワーク・オーディオの入門機だった

2014年04月06日 12時00分更新

文● 四本淑三 撮影●篠原孝志(パシャ)

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SoundTouch Portableと比べて低域のレンジが広くなっている

SoundTouch Portable

 さて、このSRS-X7の直接のコンペチターは、ボーズ「SoundTouch Portable」でしょう(関連記事)。少々価格差はありますが、ネットワーク・オーディオ対応でバッテリー内蔵の機種といえば、いまこの2台しかありません。スペックを比べてみましょう。

両製品の仕様
製品名 SRS-X7 SoundTouch Portable
サイズ 約幅300×奥行き60×高さ132mm 幅249×奥行き64×高さ148mm
重量 約1900g 約1500g
Bluetooth ×
Wi-Fi IEEE 802.11 b/g IEEE 802.11b/g
有線LAN ×
NFC対応 ×
バッテリー駆動時間 約6時間(Bluetooth使用時) 約3時間
実売価格(amazon) 3万1000円 4万4000円

 バッテリー駆動時間の違いは、ワイヤレス接続対応の違いでもあります。ボーズのSoundTouch Portableは、Bluetoothに対応しないので、ルーターの電波が届く範囲でなければワイヤレス接続は使えません。SRS-X7はBluetooth接続に対応するので、ルーターの有無とは関係なくワイヤレスで使えます。ゆえにバッテリーで使える時間にも余裕を持たせてあるのでしょう。

背面のUSB端子は設定用ではなく「おすそ分け充電」用。ルーターと有線で接続するLAN端子や、WPSに対応するルーターのために設定ボタンもある

背面右肩にある折りたたみ式のWi-Fiアンテナを立てたところ

フルチャージまでに約3時間。ネットワークスタンバイ時の消費電力は約2.5W

 音の違いに触れますと、これがちょっと面白い。SRS-X7は、これまでのソニーのポータブルスピーカーのチューニングとは違います。はっきり言うと、ボーズの音のイメージに近い。これは店頭試聴でボーズに負けたくないからこうなったのか、その理由は分かりませんが、面白い傾向です。要するに今までよりも低音が景気良く出ます。

 62mmのサブウーファーにパッシブラジエーターが2発、それに46mmフルレンジの左右サテライトスピーカーが付く2.1ch構成で、実用最大出力は16W+8W+8W。パワーに余裕があるおかげか、音量を上げても低域が簡単に破綻することはありません。

 一方でボーズのSoundTouch Portableは低域はそれなりに出しながらも、中音域も忘れていないぞというチューニングになっており、解像感は別として、ウォームなサウンドになっています。これは同社のBluetoothスピーカー「SoundLink III」でも近い印象を受けましたが、ちょっとアダルト向けの設定です。SRS-X7は、やや中抜け気味でソリッドな印象を受けますが、低域側のレンジも広く、低域の塊感やアタックが音全体の魅力になっています。

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