DDoS攻撃対策技術の企業買収、シスコルーターへの技術組み込みも
アカマイが2月に買収を完了したばかりの米プロレクシック・テクノロジーズ(Prolexic)についても、セキュリティソリューション領域の最新動向として説明された。プロレクシックは、個々のWebサイトだけでなくデータセンターそのものをDDoS攻撃から防御するテクノロジーを持っており、アカマイはこれを同社ソリューションに組み込んでいく計画だ。
「これまでアカマイでは、Webセキュリティにのみ専念してきた。これは包括的に、非常に深い部分までWebアプリケーションを保護するものだ。一方、プロレキシックの技術により『より幅広い領域の』保護も可能になる」(マッコーネル氏)
さらにセキュリティ領域では、アカマイのプラットフォームが取り扱う「毎日2兆ヒット」にも及ぶビッグデータを活用し、攻撃内容をいち早く分析して、まだ攻撃を受けていない顧客にもプロアクティブな保護を提供していくと語った。
また「ハイブリッドWAN」領域では、シスコシステムズとの協業について説明した。これは「Cisco ISR-AX」ルーターにアカマイのテクノロジーを統合するというもの。これにより、企業ネットワークの“内側”でインターネットトラフィックの最適化(キャッシュ、コンテンツの事前配置)が行われるほか、WANを介さず直接インターネットにアクセスすることでWANの回線コスト削減などにもつながる。CiscoのWAN最適化技術と組み合わせ、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両アプリケーションに対して安全かつ高品質な接続を提供する。
マッコーネル氏は、企業のブランチオフィスにISR-AXルーターを導入することで、WANコストの削減とアクセスの大幅な改善につながると説明した。なお、この技術を搭載したISR-AXルーターは今年第3四半期に発売される予定。
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なお同イベントでは、自社ビジネスにアカマイのソリューションを活用する複数の企業が講演を行った。その模様は後日あらためてお届けしたい。