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広がる世界と日本の「ネット放送」格差

2013年07月23日 07時01分更新

佐藤正生(Masao Sato)/アスキークラウド編集部

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動画配信事業者にとって重要なのは、視聴者にストレスなくストリーミングサービスを提供することだ。このサービスを陰で支えているのがコンテンツ配信ネットワーク(CDN)といわれる事業者。CDN最大手のアカマイ・テクノロジーズ日本法人の徳永信二同社社長、新村信最高技術責任者に日本における動画配信サービスの現状と、アカマイの取り組みについて話を伺った。

 動画や音楽、アプリケーションなどさまざまな形式のファイルが大容量化する中、コンテンツプロバイダーでは、いかにコンテンツを効率的に配信するのかが課題になっている。

 現在、動画配信事業者をはじめ、EC事業者、メディアなど高速で安定的にコンテンツを配信することが求められているが、そこで非常に大事な存在になってきているのが、アカマイに象徴されるコンテンツ配信ネットワーク(CDN)事業者だ。

 アカマイ日本法人の徳永信二社長は、「当社はインターネット上で生じる不都合を解決していく企業です」と、同社がインターネットで担う役割を語る。

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ネットで担う役割を語る徳永信二社長(写真:西尾 豪、以下同)

 実際、アカマイは世界のWebトラフィックの約30%を配信しており、インターネットの状況をリアルタイムで把握している。昔はトラフィック量の把握ができなかったり、ウェブのパフォーマンスを保障できなかったりといった不都合が生じていたが、アカマイでは、インターネットの可視化やネットワーク改善の保障など技術面から顧客企業をサポートしている。

 また、同社では13万2000台を超えるサーバーを世界中に設置している。一度でもアクセスが生じたコンテンツは各サーバーにキャッシュとして残るため、エンドユーザーは自分のアクセスポイントから最も近いサーバーからすばやくコンテンツの配信を受けることができる。動画配信であれば、表示までにかかる時間が短縮されたり、再生がスムーズになるなど恩恵は計り知れない。

マルチデバイスへの対応も万全

 現在、動画配信については、視聴者のニーズも多様化しており、動画配信事業者もその対応に追われている。新村信最高技術責任者は、「高画質の配信に加え、スマートフォンやタブレット端末といったデバイスで動画を視聴するユーザーも増えています。動画配信事業者にとって、マルチデバイスへの対応も喫緊の課題です」という。

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動画配信の現状を語る新村 信最高技術責任者

 同社が提供しているサービスの中にクラウド上でコンテンツを管理する配信プラットホーム「Solaメディア・ソリューションズ」がある。これはメディア向け配信ソリューションだが、このソリューションには「ユニバーサルストリーミング」という技術が採用されている。

 通常、動画配信事業者はデバイスごとに最適なファイルを用意する必要があるが、「ユニバーサルストリーミング」は、一つの高画質のファイルを用意すれば、パソコンやスマートフォン、タブレットそれぞれに最適化された動画配信が可能。サーバー上でファイルを最適化するため、顧客企業は新たにサーバーを設置したり、各デバイスに対応したファイルを準備する必要もない。

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