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「IoT Edge Connect」など新ソリューションも紹介、AIPの強みを生かし新たな顧客層を取り込む

アカマイ“第5の柱”はIoTか、ブロックチェーンか? 幹部に聞く

2018年08月13日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 およそ24万台のサーバーを、世界130カ国以上のインターネットエッジに分散展開している「Akamai Intelligent Platform(AIP)」。アカマイ・テクノロジーズでは、このグローバルなプラットフォームを用いて「Webパフォーマンス」「メディアデリバリー」「クラウドセキュリティ」という“ビジネスの3本柱”を育ててきた。さらに近年では、第4の柱となる「クラウドネットワーキング」事業にも注力している。

 そのアカマイが、次なる第5、第6の柱の候補としてIoTやブロックチェーン領域のソリューション開発に取り組んでいる。そしてこれらも、AIPというアカマイ独自のグローバルプラットフォームを活用した、他社に真似のできないものになるという。

 今回はアカマイ プレジデントでWeb事業部門担当GMを務めるリック・マコーネル氏に、IoTやブロックチェーンといった新しい事業領域における取り組みの現状、さらに事業領域拡大に対するアカマイのスタンスについて聞いた。

米アカマイ・テクノロジーズ プレジデント Web Division GMのリック・マコーネル氏

IoT領域:メーカーとデバイスを双方向でつなぐ新サービスを今年中に提供開始

 まずはIoT市場におけるアカマイの取り組みから聞いてみた。

 アカマイでは昨年(2017年)から、IoTソリューションの第一弾として「OTA Updates」を提供開始している。これは自動車メーカー向けのソリューションで、具体的には市中を走るコネクテッドカーに対して、無線通信経由(OTA:Over The Air)でソフトウェアアップデートを配信するためのサービスだ。

 「自動車市場ではコネクテッドカーの割合が高まっており、ソフトウェアアップデートも頻繁に行われる。コネクテッドカーに対し、セキュアかつ迅速、確実にアップデートを配信できる仕組みが必要であり、OTA Updatesがそれを実現する」

 アカマイのAIPは世界中のインターネットエッジにサーバーを配置しており、「地球上の大多数のユーザーから20ミリ秒以下の遅延距離にいる」(マコーネル氏)。これまではその優位性を生かしてWebコンテンツやストリーミングビデオの配信を支援してきたが、それをIoT分野にも拡張しようというわけだ。OTA Updatesは、単に迅速な配信ができるだけでなく、暗号化によるセキュリティ確保、デジタル証明書によるデバイス(自動車)の認証と配信状況の一元管理などの機能も提供している。

アカマイ「OTA Updates」では、コネクテッドカーのソフトウェアアップデートにかかる管理/認証/通信暗号化/配信などの機能を一括提供する(画像は公式サイトより)

 そして、IoTソリューションの第二弾もすでに計画されている。この新しいソリューション「IoT Edge Connect」は現在ベータ版を提供中であり、「今年末までに正式版サービスをリリースする」とマコーネル氏は明かした。

 OTA Updatesは“一方向”のデータ通信だったが、IoT Edge Connectでは“双方向”の通信が可能になる。つまりメーカー側(サーバー側)からだけでなく、デバイス側からもデータを送信できるようになる。具体的には、IoTの主要プロトコルである「MQTT」に対応し、デバイスとメーカーとの間の通信を仲介するサービスだという。DNS設定を変更して、デバイスの接続先をオリジンサーバーからAIPのエッジサーバーに切り替えるだけなので、デバイス側の設計変更は必要ない。

 マコーネル氏は、アカマイのIoTソリューションは「すべてのIoTデバイスに必要なわけではない」と語る。これまでのWebソリューションと同様に、トラフィックにグローバルな規模とパフォーマンス(スピード)、高いセキュリティ性を必要とする領域のデバイス向けのソリューション、という位置付けだ。現在のベータ版サービスには、自動車のほか飛行機エンジン、MRI装置、情報家電などのメーカーが参加しているという。

 さらにマコーネル氏は、IoT市場におけるアカマイの戦略的な立ち位置は「Web市場で展開しているビジネスと同様」だと強調した。つまり「グローバルな規模」と「スピード」「セキュリティ」といった強みを持つAIPの強みを生かして、メーカーとIoTデバイスの通信を仲介し、手助けするのがアカマイの役割だというポジショニングだ。

 同時に「IoT市場でストレージやデータ処理のサービスを提供したいわけではない」とマコーネル氏は明言する。つまり、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどがすでに展開を進めるクラウドIoTプラットフォーム市場に参入するつもりはなく、IoT市場においても他社には真似のできない独自の立ち位置を確立する狙いがある。

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