回答編
バーストモードはデータ転送技術の一つね。メモリの読み書きなどを高速化させる手法。
高速化……ですか、具体的にどうするんでしょう。
通常メモリには1バイトごとに番号が振られているのよ、これをアドレス(番地)と呼ぶ。で、書き込みや読み出しをしたい場合は、そのアドレスを逐次指定する。当たり前の話よね。場所の指定がなければどのデータにアクセスすべきかも分からないんだから。
ふむふむ。
ただ連番のアドレスに書き込む場合、いちいち宛先指定していたら手間でしょ? 1番地の次にアクセスするのは2番地に決まってるんだから。こういうときはアドレス指定をすっ飛ばしてどんどんデータを書き込んでいくの。これがバーストモード、要は横着して効率を上げる仕組みね。
横着って……。
必要以上のチェックは自己満足だから、いいのよ、ちゃんとエラーなくデータをやりとりできれば。あと更にこの考えを推し進めるとCPUの制御もなくして、直接デバイス~メモリ間でデータやりとりしちゃえという話にもなってくる。これがDMAバースト(Direct Memory Access Burst)、つまり『あとは若い人達でご自由に』って形式ね。
なんかいちいち例えが年寄りくさいんですが、気のせいですか?
気のせいよ。ていうかあんたの理解レベルに合わせてるの。イメージ湧いたでしょ?
ええ、DMAで『あとは若い人達でご自由に』、バーストモードで『どうせくっつくんだから、いちいちおうかがいたてないでいいよ。式の予定が決まったら教えて』ってところですか。
……なんか、微妙に曲解しすぎな気もするけど、まぁいいわ。そんなところね。ちなみに似たような考え方はLAN/WANにもあって、バッファロー社の無線LANだと複数のデータフレームをまとめて送る独自仕様があるわ。
ほう。
ついた名前がフレームバースト、どう? 格好いいでしょう?
フレームバースト! 炎(flame)のバースト!
……フレイム(flame)じゃなくてフレーム(frame)だけどね。
くっ、クロックアップに炎のエフェクト……燃えてきたぜ。いくぜっ、最終オーバーブースト! 神経パルス300倍! フレェェエエムバァァアスト! ……って、おぶぅっ!?
(だからフリアクの穴には気をつけろって言ってるのに……)
【解説】
バーストモード:
データ転送技術の一つ。メモリの読み書きなどを高速化させる手法。連番のアドレスであれば逐次指定なく読み書きできるようにする。仕組み上、ランダムアドレスには効果が薄い。
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