2モードのワイヤレス接続でBDからCDまでスムーズ再生
前ページで軽く触れたが、BDR-WFS05Jのワイヤレスドックは「アクセスポイントモード」と「ステーションモード」という2種類のモードで動作する。いずれのモードでもパソコンとBDドライブとワイヤレスで接続して使用できるようになるのだが、その接続経路がちょっと違う。それぞれの概要を解説しよう。
・アクセスポイントモード
ルーターなどを経由せず、ワイヤレスドックとパソコンを直接ワイヤレス接続するのが「アクセスポイントモード」。直接接続のためデータ伝送速度が高速で(実効速度70Mbps)、BDコンテンツを再生した場合でも画質や音質が劣化することなく楽しめる。
ただ、当然ながら接続するパソコンにはWi-Fi機能が搭載されていること、BDコンテンツ再生の条件としてWi-FiがIEEE802.11n(データ転送速度300Mbps)に対応している必要があることに注意したい。また、パソコンのWi-Fi接続対象がワイヤレスステーションに限定されるため、その間はネット接続が不可となる。
・ステーションモード
家庭やオフィスなどに設置されているWi-Fiルーターを経由してワイヤレスドックとパソコンをワイヤレス接続するのが「ステーションモード」。BDドライブを複数のユーザーで共有する場合に向いている。接続ツールさえインストールすれば、Wi-Fi非搭載のパソコンでもドライブにアクセスできる。なお、このモードではアクセスポイントモードよりもデータ伝送速度が低下するため、再生できるのはDVDやCDに限定される。
上記いずれかのモードでワイヤレスドックと接続すると、ドックに接続されたBDドライブが「仮想USB機器」として認識される。つまり、パソコンからはあたかもUSBケーブル接続で外付けドライブが接続されたように認識されるのだ。ただしそのためには専用の接続ツール「PioneerWirelessConnect」をはじめとする各種ツールをインストールする必要がある。といってもそのセットアップはカンタン。数ステップで終了する。
まず、BDドライブのみをパソコンに接続し、付属のディスクから各種ユーティリティソフトをインストールする。現時点で対応するのはWindows XP/7/8。MacOS Xには後日対応する予定だという。このとき、付属するサイバーリンクの各種アプリもインストールするといいだろう。
各種ソフトをインストールしたら、ワイヤレスドック底面のスイッチを「AP」(アクセスポイントモード)、または「ST」(ステーションモード)のどちらかに設定し、USBケーブルでBDドライブとACアダプターを接続する。
アクセスポイントモードにした場合は、Windowsの標準機能の「Wi-Fi設定」からワイヤレスドックに接続。ステーションモードにした場合には、使用しているWi-Fiルーターとワイヤレスドックを接続。ルーターと接続する場合は、ワイヤレスドック底面のボタンを使ってWPSやAOSSといったいわゆる“かんたん接続”系の接続方法も利用できる。
ワイヤレスドックとの接続が完了したら、先ほどインストールした「PioneerWirelessConnect」を起動し、BDドライブを選択する。これでBDドライブが仮想USB機器として認識され、「コンピューター」にも表示される。あとはドライブにメディアを挿入して再生すればいい。
ステーションモードの場合も同様で、ワイヤレスドックに接続する各パソコンに各種ツールをインストールして同様に操作すれば、ルーター経由で仮想USB接続が完了する。
というわけで、接続さえ完了してしまえば、BDR-WFS05Jは普通のUSBデバイスとして利用できる。BDドライブにメディアを挿入すれば、プレーヤーアプリが起動してコンテンツを楽しめる。ぜひ体感してほしい。
さらにBDR-WFS05Jのワイヤレスドックには使い道がある。詳細は次のページで!