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「Xperia Z1」実機ファーストインプレ ベルリンでいち早く使った!

2013年09月06日 23時15分更新

文● 平澤寿康

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液晶の発色は非常に鮮やかだが視野角がやや狭い

 液晶は、Z同様にサイズは5型で、表示解像度はフルHD(1920×1080ドット)。ただ、Xperia Zの「Reality Display」から「トリルミナスディスプレイ for mobile」に進化しており、表示品質が向上。実際に表示される画像を見比べてみても、発色のメリハリはXperia Z1の方が上と感じる。これなら、フルHDの動画コンテンツも、より高品質で楽しめそうだ。

 ただし、視野角がやや狭い点は少し気になった。TN液晶のような視野角の狭さではないため、実使用上ほとんど問題はないが、IPS液晶と比べると視野角の狭さが如実に感じられる。液晶パネルの方式については非公開となっているため言及は避けるが、発色性能だけでなく視野角にももう少しこだわってもらいたかったように思う。

液晶の発色はメリハリが強く、高コントラストで、映像や画像を鮮やかに表示できる

液晶の視野角はやや狭いようで、IPS液晶よりも角度を変えて見た時の色合いや明るさの変化がやや大きく感じる

メインカメラの画質はコンパクトデジカメに匹敵

 Xperia Z1の最も大きな強化点となるのが、カメラ機能。特にメインカメラとなるアウトカメラは、画素数が約2070万画素と、Zの約1310万画素から大幅に増えている。スマホのカメラの場合、画素数が増えても感度が下がって画質が向上しないのでは、と感じるかもしれないが、Xperia Z1ではコンパクトデジカメと同じ1/2.3インチと、これまでのスマホと比べかなり大きな撮像素子を採用。

 もちろん、裏面照射CMOSの「Exmor RS for mobile」を採用し、ISO6400まで対応しているため、感度は十分。また、レンズはF2.0と明るく、27mm相当と広角の「Gレンズ」を採用、画像処理エンジン「BIONZ for mobile」を搭載するなど、非常にリッチなものとなっている。スペックだけなら、普及価格帯のコンパクトデジカメに負けないほどだ。

 ところで、Xperia Z1のカメラ機能に用意されている撮影モード「プレミアムおまかせオート」では、約2070万画素の情報を800万画素相当に凝縮して利用する。これによって、画質劣化の少ない3倍デジタルズームや高感度、手ブレの低減などを実現している。マニュアルモードにすれば、フル画素での撮影も可能だが、基本的には約800万画素のカメラで撮影した写真が撮れると考えていいだろう。

「プレミアムおまかせオート」では、約2070万画素の情報を800万画素相当に凝縮することで、画質劣化の少ない3倍デジタルズームや高感度を実現している

 とはいえ、実際に撮影した写真はなかなかのクオリティーだ。下に掲載している写真は、実際にXperia Z1のプレミアムおまかせオートで撮影したものだが、ブランデンブルグ門の写真のように、夕方の薄暗い中で撮影しても、これだけのクオリティーで撮影できるのはかなりのもので、これなら十分にコンパクトデジカメと渡り合えそうだ。

「プレミアムおまかせオート」で撮影したブランデンブルグ門。門の細かな装飾もしっかり確認でき、普及価格帯のコンパクトデジカメとほぼ同等のクオリティーといえる

こちらは逆光となる逆側から撮影したもの。プレミアムおまかせオートでは自動でHDRが機能するため、門が黒く潰れていない

 もう1点カメラ機能で見逃せないのが、物理シャッターボタンが搭載されている点。シャッターボタン長押しですぐにカメラ機能が呼び出せ、シャッターボタンで快適に撮影できるのは、Zに対する大きな優位点と感じた。

バッテリー駆動時間もかなり長そう

 Xperia Z1には、3000mAhとXperia Zよりも大容量のバッテリーが搭載されている。バッテリーはXperia Z同様内蔵式で、ユーザーによる交換ができない点は少々残念ではあるが、SoCのSnapdragon 800は省電力機能が向上していることなどから、長時間の駆動が十分期待できそうだ。

11時間使ってもバッテリー残量は60%以上。普通に使うだけなら、余裕で丸1日バッテリーが持ちそうだ

 そして、実際に使ってみても、バッテリー駆動時間はなかなかのものだった。今回IFA取材先のドイツで、現地キャリアのSIMを入れ、GPS、Wi-Fi、NFCはオンのまま、ウェブやTwitterを見たり、地図アプリを使ったり、カメラで写真を撮ったりしながら1日使ってみたが、朝8時半から夜19時半まで、約11時間ほど使っても、バッテリーは67%ほど残っていた。1日使っただけの検証なので、これだけで判断はできないが、長時間液晶を点灯させたまま使わない限りは、1日は余裕で使えそうだ。

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